訓練?
ヴェイア城 夜
カプス「それを訓練と呼べるか知らんが
クルーゼを1週間借りる
ラグガイアを
使えるようになってもらう」
セクト「・・・」
カプス「先日の事を気にされてる?
安心しろ あの子にはしない
余計な事を聞いてくる
存在にだけする対応だ」
セクト「何を知っている
どこまで知っている?」
カプス「・・・
存在できる予定の範疇だけ
カプス「知っている」
去っていく
セクト「・・・何者なんだ」
明朝
クルーゼ「泊まり込みで訓練ですか?」
カプス「訓練では済まないだろうな
それがおわるころには
ウォーリアを使えている」
クルーゼ「・・・ついに俺も」
カプス「だからと言ってレイリアと
対等になれると思うな?
向うのが目覚めるのが速かった
その差は すぐに埋まらない」
クルーゼ「せめてエタシュに
ウォーリアの事を
知っている存在が居れば」
カプス「記録すら残せないエタシュにはムリだ」
クルーゼ「どういうこと?」
カプス「永遠に生きられるエタシュが
最も生きるのに負担に感じた事
それが記憶だ」
カプス「エタシュもすべてを覚えて居られるほど
強くはない
生きるために次に進むために
何かを忘れて負担を減らさないと
生きていけないと判断したため
80年で忘れられるよう進化した」
カプス「聞いた事ないか?
”覚えて居られる記憶の範囲内”
”覚えて居られる記憶の外”
カプス「エタシュの口癖だ」
クルーゼ「そういう意味だったのか」
クルーゼ「忘れてしまうのでは
記録に残せばいいのでは?」
カプス「残したところで
後に見直しても理解できない
仕組みになっている」
クルーゼ「じゃあヴェイア城の図書館は
なんのために?」
カプス「エタシュでは無い者が残したのだろ
ひとりだけ
エタシュでは無い者が居るだろ?
クルーゼ「え!?」
遠くから
ゲジジェ「なんで俺達がカプスの見張りを?
セクト様の護衛だったはずだが?」
セネア「私たち人事異動になったでしょ?
自由に動いていい特権をもらって」
ゲジジェ「昇進したのかね?」
セネア「カプスを警戒するよ?」
山中
クルーゼ「ここで特訓ですか?」
カプス「それよりも上を行くことをする
居るんだろ?
ヴァド・バードレ
ミレ・フェルフィスカ?
クルーゼ「なに!?」
碧色のオーラをまとう者 ミレ
緋色のオーラをまとう者 ヴァド
ヴァド「来てくれたか都合がいい」
カプス「呼んでいる気がしてな」
クルーゼ「まさか!師匠!?」
おい!あいつらは!?
カプス「隠れるのがヘタだな
ゲジジェ・ハルスタン
セネア・ボードン?
セネア「気づかれてた!?」
ミレ「私の”音”よりも
ヴァドの”バードレの教え”よりも
先に気付かれるなんて」
ヴァド「・・・何者だ てめぇ?」
カプス「・・・
”お前らより先に存在する者”だ
ヴァド「バードレ!?
ちっ お前もわからないか」
カプス「せいぜい
”グラッシュ”で盛り上げてくれ」
ミレ「こいつ!」
ヴァド「どこまで知ってやがる!?」
カプス「存在していられる範疇だけ
知っている」
クルーゼ「・・・師匠が敵に通じてたのかと
思った」
カプス「・・・
利用させてもらうだけだ
仕上げにな