朝 いつも今日を告げて来る者が居る
いつもの その不気味な言葉で
おはようございます
今日も お互い死に損ないましたね
その いつもの言葉を言い
黙り込んだリリア
リリア「・・・」
シウス「どうした?」
リリア「・・・
・・・死ぬのが・・怖くなった
いつもの人気のないフロア
イスに座り話し込む
リリア「こんな苦しい障害に苦しむくらいなら
死んだ方がマシと思ってたけど
・・・幸せ過ぎて
リリア「死ぬのが怖くなった
シウスのせいだからね」
シウス「じゃあ 明日から
朝の挨拶 変えてみるか?」
リリア「え?」
おはようございます
今日も お互い生きてたね偉い
シウス「とかに?」
リリア「うん
おはようございます
今日も お互い生きてたね偉い
シウス「フフ」
リリア「なによ?」
シウス「純粋で子供っぽいなって
上品で おしとやかな性格は
どこに行ったの?」
リリア「・・・あれは・・ネコかぶってて」
リリア「シウスなら もう
飾らなくていいかなって」
シウス「・・・」
リリア「・・・幻滅した?」
愛しく想った
リリア「!!!!」
シウス「本当のリリアを見せてくれた」
リリア「・・・そういうこと
サラっと言う?」
ソマに呼び出されるリリア
リリア「なんだろ?行ってくるね」
シウス「がんばってな」
リリア「だから
がんばりようがないんだって」
1時間後
リリア「どうしたリリア?」
リリア「・・・」
シウス「いつも通り”普通”だったか?」
リリア「・・・
・・・余命を
・・・告げられちゃった
シウス「・・・え」
リリア「・・・」
シウス「・・・どのくらいだ」
リリア「・・・長くて1年」
シウス「・・・」
シウス「・・・・・」
シウス「・・・・・・・・」
立ち上がり向かう先
リリア「ちょっと シウス!?」
どういうことだよソマ!?
ソマの診察室に押し掛ける!
険しい顔で
ソマの胸ぐらをとり叫ぶ!
シウス「なに ふざけたこと言ってるんだよ!?
ウソだよな!
リリアに言った事 ウソって言えよ!?」
リリア「シウス!?」
ソマ「・・・」
シウス「ふざけたこと言ってるんじゃねえぞ!?
取り消せよ!ウソだって言えよ!?」
ソマ「・・・
死ぬ準備をしろ!?
シウス「・・・」
リリア「・・・」
ソマ「急に死ぬやつも居るんだ
まだ死ぬ準備ができるだけマシだ」
ソマ「死ぬ前に言いたい事
言っておけ」
シウス「・・・」
リリア「・・・」
いつもの
人気のないフロアの
イスに座る二人
シウス「・・・」
リリア「・・・」
黙って何も言えない二人
やっとリリアは口を開く
リリア「・・・ラッキーだよね
急に死ななくて」
シウス「・・・なに言ってるんだよ?」
リリア「う~うん
ラッキーなんだよ きっと
死んだ後じゃ言えないから」
シウス「さっきから何を言って」
私・・シウスのことが好き・・・
シウス「・・・」
リリア「・・・死んだ後じゃ・・言えないでしょ?」
シウス「・・・」
シウス「・・・知ってるよ・・とっくに」
リリア「・・・そっか」
リリア「・・・」
リリア「・・・なんで
・・・泣いてるの?
シウス「・・・泣くに決まってるだろ
泣くに決まってるだろ! こんなの!?
リリア「・・・」
涙交じりに そう叫ぶシウス
リリア「シウス?」
愛しい
その人を抱きしめる
リリア「・・・ありがとうね
シウスが居なかったら
私・・何も無くて死ぬところだったよ」
リリア「もう一回
私に言って?
私って
・・・何も無くないよね?