美しく可愛らしい微笑みを浮かべ
愛しい その相手は
仰向けにしている私の体に
乗っかり
眼差しを私に向け見つめて来る
私の目の前で油断しきっていて
その表情は ゆるゆるになっていて
うれしそうに そこで くつろいでいる
私に対する信用から
こうなっているんだろうなと思うと
愛しさが湧き上がって来る
私は そっと 人差し指を愛しい
その相手に差し出した
それを見つめ「なんだろう?」と
首を傾げ私の指先を見つめていたが
ようやく理解したらしく
その指先に頬を寄せて
甘えるように 擦りつけて来る
明らかに「撫でてほしい」と要求している
こちらも そのつもりで指先を
差し出したのだから
しっかりと愛でてやると
喜びを露わにして笑みを浮かべている
・・・あまりにも無防備すぎる
何かしようと思えばできるのではないだろうか
心の中に湧き上がって来る欲望を
イタズラしたいという欲望を
その身体を めちゃくちゃにしたいと言う欲求を
必死で抑えて居た
きっと求めればさせてくれる
それだけ愛されていると自覚しているし
私も それだけの愛を与えて来た
お互い想って居るし愛し愛されていると
自負して疑わない
頬に寄せて居た指先を
そのまま身体に なぞるように滑らせ
指先で身体を撫でる
愛しい その相手は
ピクリと
その指先に身体を震わせて
反応し その行為からか
甘い笑みを浮かべ
私の その指先を
舌を絡めさせアマガミしてきた
満更でもなさそうだ
このまま雰囲気に任せ
その先の関係に至りたいのだが
そういうわけにはいかない
どう愛しても結ばれる事はないのだから
わかってたよ そんなことは
最初から わかっていた
でも わかって居ても
この甘い関係を壊そうとは思わない
本人も望んでくれてるし
私も この関係を望んでいる
だから このままの関係で
いつまでも一緒に居られたら
私は それでいいと思う
私は愛しい その相手の夕ご飯を作る
私の手料理を作るところを見つめ
今か今かと出来上がるのを待つ
とても愛おしい
少しでも私が居なくなれば
その寂しさで
どうかなってしまうのではないかと
悲しみを露わにし
私が片時も側を離れることを
許さないのだろう
なぜ ここまで私を愛してくれるのか
そんなのは愚問だろうか
人を愛することに理由が必要ないように
私も愛しい その相手を愛することに
理由なんて存在しないのだ
お互いに求め合って ここに居る
それだけでいいじゃないか
作り終えた手料理を振舞うと
うれしそうに頬張る
食べ終わって満足したらしく
今日の この日でのお別れの挨拶を
私は いつもの様に告げる
「お前は 可愛いね
可愛いからオヤスミしようね
可愛いからオヤスミするんだよ
可愛くなかったらオヤスミしないんだからね
お前は可愛いからオヤスミしようね」
その愛しい相手の名前を呼んで
もう一度「オヤスミ」と告げ
「また明日 遊ぼうね」と
約束を告げるのだった
「ペットは寝たの?」と
聞いてくる母親に「寝たよ」と告げ
私は私も寝る準備を始めた
今日のドラクエは楽しかったな
久々に会うフレさんと遊んで
明日は精神障害が落ち着いて
全力で遊べたらいいな
そうして私は眠りへつく