想いを受け入れるの?
拒絶するの?
カフェ
「(想いを受け入れるの?
拒絶するの?)」
ダメだよ?
繋がって居る人間が
自分勝手に生きちゃ?
そう生きていいのは
誰とも繋がってない人間だけ
貴方は
私と繋がった
もう独りでは生きられない
「(・・・独りではない)」
思い出す
精神障害者として暮らし
人と関われなかった
孤独な日々を
「(これが・・人と繋がるってこと?
独りではないって・・こと?
・・・こんなに
・・・うれしいことなんだ
眼前に出されたケーキを
口を開き食べた
「うん
よくできました」
「・・・」
「どう?
何十年か振りに食べた
ケーキの味は?」
「・・・クッソ甘い
スイーツ好きなやつ味覚
確かか?」
「わ~ぉ
敵を増やしそうな発言
貴方ってさ
それらしく言えば
なんでも言う事
聞いてくれそうだよね?
「・・・」
「大嫌いなケーキも食べてくれるし
どうしよう
簡単に騙されてくれる
からかい甲斐がある~
次は何をしてもらおうかな~♪」
「だましたのか!!」
さあ 次は
どんな罠にハメられたい??
「・・・」
「そんなムスっとした顔しないで
遊びに行こう?」
ゲームセンターに行き
雑貨屋を見て周り
恋愛映画を見て楽しんだ
夜 帰り道
「あ~
楽しかった」
「・・・」
「どうしたの?」
「・・・いや
何十年振りだろう
こんな”人らしいこと”したのは
「そっか
精神障害者で
家で寝たきりの生活が
当たり前になってたものね」
「もう二度とできると思っていなかった
”人みたいな”生活を
誰かと街で遊べると言う事も」
「ねえ 聞いていい?
貴方
義務教育も受けられなかったんだよね?
精神障害で身体が悪くて
人と関わって生きる事も
できなかった」
「・・・そうだけど」
「だから
気づけなかったのかな?
貴方が
あり得ないほどの
イケメンだってことに
「・・・え?」
「貴方
学校に行けてたら
女の子が放って
おかなかったでしょうね
イケメン過ぎて
聞いていい?
女の子と
手を繋いだことある?
・・・ないけど
キスしたことある?
・・・ないけど
じゃあさ
シたことある?
何を聞いてるの!?
「だったらさ
全部 奪わせてよ♪
「何を仰ってるの!?」
「こんな
からかい甲斐のある
超優良物件
放っておくわけないじゃない
しかも超ウヴつき
食べさせてよ
全部ちょうだいよ~♪」
「セクハラで訴えますよ!!」
「訴えてもいいけど
困るのは貴方じゃないかな~?」
「・・・う」
もうミレイさんの
ヘルパーとしての介護なしじゃ
生きて行くのに困難な
身体にされている・・・
「じゃあ まず
手の平を上にして
そっと差し出した
「あの?」
「・・・
手をつなごう?
星空の下 歩こう?
「まずは貴方の
女の子と手をつなぐ
初めてをもらおうか?」
「・・・」
ミレイの手の平を
僕の手の平を重ねた
「奪っちゃった
貴方の初めてを♪」
手をつないで歩く
「ねえ 楽しかった?
次は どこに行こうか?」
「え?」
「今日
街に出て楽しかった?って
聞いてるの
次は
どこに行こうかも」
「・・・楽しかったけど
え・・次もあるの?」
「いや?」
「・・・次も
・・・一緒に遊んでくれるの?」
「ほら
リハビリは続けないと
意味ないし~」
「(・・・リハビリなのか これ?)」
「じゃあ 考えておくね
つぎ あそ・・リハビリに行くところ」
「(・・・あ・・やっぱ遊び??)」
家に着き解散した
寝る前
布団の中で目を閉じ
今日
過ごした事を思い出す
「・・・
・・・これって
・・・リハビリなのか?