誰にも
心を開かない
私を
理解してくれる人は
居ないのだから
ムリだって
誰にも
この痛みは
わからない
私だけが感じる
特別な痛み
だから
人を愛することはないと
思って居た
君と出逢うまでわ
この人は
私と同じ匂いがする
世界を呪っていた
そうだよね
こんな狂った世界
滅びればいい
生きるだけムダだって
みんなに教えてやろうよ?
そう言う私に
悲しそうに君は言う
「お互い何も無いね?」
どうしてさ?
わかってるよ
私には
何も無いことくらい
・・・そっか
君も何も無いんだね
眠りについて
運良く死んでればいいのに
そうなれば
この痛みは消える
だから 朝
いつもの病院のフロア
いつもの私たちの場所
君と逢うと
「お互い
死に損ないましたね?」
それが
私の君との挨拶
苦笑いをうかべ
困っている君
「本当は
言葉の意味を
わかってるくせに」
私は心でつぶやく
わかってるくせに?
なぜ そう思ったの?
確信してしまったんだ
この人も
私と同じ痛みを持っている
誰かに
心を開いたのは
何年振り?
この人は私
そう思えた時から
君を追いかけて
最初は
ネコを被っていたけど
いつしか
被る必要もなくなって
気が付けば
君と海に行ったり
花火をしたり
大切な物を
渡し合ったり
「お互い何も無いね?」と
笑っていた
私の理解者が
ここに居る
心を開かない
そう決めていたのに
その決定は
簡単に覆された
何も無い私が
何も無い君が
同じ痛みを
知っている私たちが
分かり合うのは
簡単だった
春が来て
夏が来て
秋が来て
冬が来て
季節が変わっても
何も変わらない時間を
長く生きて来た私たち
だけど
君と出逢った
次の季節は
何かが変わっていそう