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常闇のバシっ娘

レオナルド

[レオナルド]

キャラID
: QB020-044
種 族
: プクリポ
性 別
: 男
職 業
: レンジャー
レベル
: 138

ライブカメラ画像

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レオナルドの冒険日誌

2026-08-09 19:31:04.0 テーマ:その他

蒼天のソウラ二次創作『daydream believer』その10

「バーバラ!アレは使えないか?」
超回復を上回る、究極の一撃となれば、レックに思い浮かぶはアレしかない。
「あれ?あれって……アレのこと!?あのね、魔力を溜めに溜めて、万全の状態で唱えるから、究極なわけ。今唱えたって、プチサイズにしかなんないよ!」
「プチで何とか……そこはカルベローナの大魔導士さまの何とやらでさ、『今のはマダンテではない、余のプチマダンテだ』的な驚きの威力が出たり……」
「何よそれ!?そんなんあったら苦労せんわーっ!」「だわなっ!」
駄目で元々の提案、レックは大人しく剣を握る掌の力を強める。

一方、下手に動くことすら出来ないエンプーサ、もといイズミとユクは、レックとバーバラのやりとりから考えを巡らせる。
マダンテ。
自身の魔力を全て解放し、暴走、大爆発させる魔法戦士の誇る最強の御業。
確かにそれなら海神を倒すに足るかもしれない。

プチしか放てぬならば、何か威力を補う術はないか。イズミとユクは、やがて同じ結論に辿り着く。
爆発の中心に、膨大な魔力を帯びたアイテムを据えればよいのだ。
そしてお誂え向きに『それ』は今、海神の化身の懐にある。

……しかし敵を倒すと同時に、ミレーユたちにとってはようやく手に入れた、友と会うための手段を手放すことともなる。

それが世界に対する裏切りと知りながらも、言葉が乱されているお陰で、浮かんだ残酷な妙案をミレーユたちに伝える術がないことに安堵する。
ところが、そんな2人を尻目に、4人はバーバラを最後尾に据えた陣形を組み、慌ただしく動き出していた。

「……な~るほどね、それなら何とかなるかもっ!」同じ策に至ったミレーユからの耳打ちを聞いたバーバラが、歓喜にも似た声で応え、長く複雑な詠唱を始める。
「ハッサン!俺たちで時間を稼ぐぞ!!」
「がってんだ!!任せておけっ!」
そも、彼らは既に一度、大切な仲間との別れを厭わず世界を救っているのだ。
新たな友を元の姿に戻すためとあらば、躊躇う理由など何もない。
おまけに再び世界も救えるとあれば、十二分にお釣りが来る。

「押し潰すまでよッ!!」
何か仕掛けてくるのは明らかな陣形、当然、海神の化身の圧も強くなる。
「く…っ、おおおおッ!!」
真っ向振り下ろされた大槍、身の丈を上回る一撃を、レックはしかとその剣で受け止める。

「通さん!!」
一方、丸太で薙ぐような太い尾ヒレの一閃にハッサンは吹き飛ばされるも、浜を殴って立ち上がり、すかさず海神の化身にがぶり寄る。
詠唱真っ只中のバーバラは勿論、多少なりとも威力を補うべく陣を敷くミレーユもまた、身動きが取れない。

ここを抜かれたら、全てが水泡に帰すのだ。
砕けんばかりに歯を食いしばるレックにハッサンだが、僅かに及ばない。
「……っ!」
「獲ったぞッ!!」
激しく火花を散らした鍔迫り合いの末に剣は弾かれ、下半身を取り押さえられていようとも、海神の化身はその槍をバーバラに目がけ大きく振りかぶった。

あわや投擲される、という刹那、耐え難い脱力感が海神の化身を襲い、もはや片手で支えきれず槍はぽとりと砂浜に突き立った。
「…ぬおおっ!!?」
「ゲギャゲギャ!(やってみるもんだね!)」
完璧な腰のフリを魅せるイズミと、何処かまだ恥じらいの残るユク。
ともあれ2人のふしぎなおどりは海神の化身へと捧げられ、その力を奪ったのだ。

艱難辛苦の果てとなろうと、再びここに、友の居る地へ至る術を見つけ出す。
だから今は……
その揺るがぬ絆と決意、そして新米エンプーサ2人のちょっとした後押しも相俟って、バーバラがプチマダンテを練り上げる時間は成った。

「いっけぇっ!!」
カッと目を見開き、突き出された掌の先から、虹色の奔流が迸り、すかさず離れたレックとハッサンの眼前、海神の化身のもとで収束する。
「ぐぬ……なんの、これっしきぃ……!」
かつて魔王との決戦で見たものに比して、頼りない光球。
しかし次の瞬間、光球の灼熱は天馬の鍵を砕き、その内から溢れ出した紅蓮なる光は渦を巻いてプチマダンテと混ざり合って、見る間に肥大化していく。

「なっ……何だとおっ!?」
その光は海神の化身を灼き、崩壊はやがてその内なる力の源、海神の秘宝にまで至る。
「おのれ!おのれっ!!またしてもぉぉぉ……っ」
光球が縮むとともに断末魔は次第にか細くなっていき、最後には、真っ黒に焼け焦げ、大きな亀裂の入った海神の秘宝だけが砂浜に遺されたのであった。
                     続く
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