開発運営だより34を読んで引退の決意が強まりました。
ディレクターが商売の基本を勘違いしているようでは、今後のドラクエⅩには全く期待できないからです。
>えーと まず『バージョン3.2』の話をすると、
>当時「ボスに手ごたえが無さすぎる」という声があって
>「難易度選択」を 初日からはできない状態にしたり
>ボスは歯ごたえのある調整にしたという経緯があるんだよね。
全く意味不明です。
「『ボスに手ごたえが無さすぎる』という声」は「『難易度選択』を 初日からはできない状態」にする理由になっていません。
「ボスに手ごたえ」を求める人は、難易度を強いにして挑めば良いだけです。
「ボスに手ごたえ」を求めない人にまで、強難易度を強要した理由に全くなっていません。
>辛口が好みの人と 甘口が好みの人がいて
>もちろん 全員が楽しいと感じられるものにしたいとは思ってる。
>ただ ゲームとして強い敵にチャレンジして
>どうやったら倒せるかを試行錯誤して
>ついにその壁を乗り越えた! という体験もして欲しいんだ。
>
>なので難易度については まずは 僕たちがここに挑戦して欲しい
>というものに 挑んでもらいたいんだ。
同人ゲームならこの言い分も分かります。
しかし、ドラクエⅩは商用ゲームですよ。
この人は商売の基本を分かっているのでしょうか。
優れた商品はユーザーを満足をさせるために最善を尽くすことで生まれます。
「~もして欲しい」とか「~もらいたい」とかの製作者のエゴを押し付けることで生まれるわけではありません。
他のゲームでも同じだけれど、ドラクエⅩでも「強い敵にチャレンジ」することが楽しめるようになっていません。
「どうやったら倒せるかを試行錯誤」することが楽しめるようになっていません。
ドラクエⅩも、理に適った世界観と根本的に矛盾し、類推が成り立たない独り善がりのシステムです。
この場合、「どうやったら倒せるかを試行錯誤」することは、独り善がりの中身を解き明かすだけの作業です。
また、類推が成り立たないため、完全自力の「試行錯誤」は極めて困難です。
攻略情報に頼れば、「強い敵にチャレンジ」することは、独り善がりのシステムを確認するだけの作業です。
もちろん、そうした単純な作業の繰り返しに楽しみを見出す人もいるでしょう。
事実、楽しいと言っている人もいますから。
しかし、単純な作業には苦痛しか見出せない人も多数いるのです。
そして、単純な作業に苦痛しか見出せないことを自覚しているからこそ「甘口が好み」になるのです。
そういう人にとって「ついにその壁を乗り越えた! という体験」が生み出すものは、苦痛からの開放感だけです。
事実、これまでの同様の体験からは、苦痛からの開放感しか生まれていません。
そもそも、RPGはデフォルメした世界の冒険を楽しむゲームであって、単純作業を繰り返すためのゲームではないはずです。
「~もして欲しい」とか「~もらいたい」とかは、何かのイベントに来た菜食主義者に無理やり肉を食わせるようなものです。
「ついにその壁を乗り越えた! という体験」をさせて「もう肉を食わなくて済む」という開放感を与えて何がしたいのでしょうか。
自ら選択し、その理由も自覚している菜食主義者に「やっぱり、肉は食えない」と再認識させて何がしたいのでしょうか。
そもそも、こういう勘違いした傲慢宣言をしてユーザーが納得すると本気で思っているのでしょうか。
確かに、ユーザーは事ある毎に「説明しろ」って詰め寄りますよ。
でもね、ユーザーは火に油を注ぐことを求めているわけではないのです。
ユーザーが求めていることは鎮火です。
こんな燃料投下をするなら沈黙を守り通した方が遥かにマシです。
ディレクターがこういう勘違いをしていて良いゲームが生まれるわけがありません。
以前から予告していた通り、V3全話が配信された後に一時復帰して、V3をクリアしたら引退します。