クラスに一人はいたと思われる「不思議系」
ボクは今までに三人の不思議系に出会った。
最初の不思議系は小学生の頃。
小学校は今も昔も 水やり当番 なんてものがある。
花壇や畑に植えた植物をみんなで分担して水をやり面倒をみるのだ。
ボクはその日、「彼」と水やり当番を任された日だった。
「彼」は頭がいい子だったと思う。
ただちょっぴり変わっていた。
何が変わっていたのかと言ってもただ「なんとなく」という表現しかできなかったが、この水やりがきっかけで「彼」は間違いなく「不思議系」と決定付ける出来事が起こった。
その日、「彼」とボクは校庭の隅にある花壇で水やりをしていた。
上級生が植えたヘチマがたわわに実ったその花壇の中で「彼」は立派に育ったヘチマを凝視していた。
ボクが 早く水やりなよ~ と声をかけようとしたまさにその時・・・・
ぶちっ ぶちっ ぶちちっ!
何を思ったのか「彼」は目の前のヘチマを引っこ抜きはじめた・・・!
はわわわわ・・・・!
ボクはあまりの出来事にあわあわすることしかできなかった・・・・。
その日の放課後
担任 「なんでこんなことしたんだ?」
机にはでっかいヘチマが4本置かれ、ボクと「彼」は先生に怒られていた。
ボクは免罪だっ!
でもすぐ止められなかったボクにも責任はあるとみなされた。
その後、ヘチマを育ててた上級生のとこにも謝りにいった。
そして数か月後・・・・・
「彼」は学校にでっかいヘチマのタワシを持って来ていた。
本で見て作ってみたかったんだよね
「彼」はこのヘチマのタワシをどうしても作ってみたくてあのような強行に出たのだった。
巻き添えはごめんである・・・・。
時は流れ中学時代
(今度は違う「彼」)
トカゲというのは尻尾の先をちょっと半分に切るとそのまま二又になるらしい。(だったと思う)
そこで「彼」は考えました。
トカゲの尻尾はどこまで増やせるのだろう・・・・?と
「彼」は庭から2匹のトカゲを捕獲して、実験にいそしんだ。2匹なのは一匹目が万が一死んでしまった時の予備だという、だからって無益な殺生はしない。
実験の結果、6本までは尾が増やせたという。
しかし、それ以上は重量に耐えられないせいかすぐに切れてしまった。
「彼」はその実験にあきてトカゲを元いた庭に開放したという、6本尾のまま・・・・。
しばらくして庭から「彼」のお母さんの悲鳴が聞こえたという。
その日の晩
ゴジラだっ!ゴジラがいたっ!!!
食卓ではお母さんがしきりに 庭にゴジラがいた! とお父さんに訴えていた。
父 「何かの見間違いだろ~」
母 「6本の尻尾なんて突然変異よっ!ゴジラに違いないわっ!!」
「彼」はその ゴジラ を生み出したのが自分だと言い出せないでいた・・・。
そして現在アストルティア
ボクは今また「不思議系」に遭遇している。
現在踊り子に夢中な「彼」
パラなのに逃げ回る「彼」
魅了や変身系はザキ治療(ザキで殺して状態異常解除)する「彼」
魔法使いだけど短剣主流な「彼」
その名はてんちゃん
アストルティアでも「不思議系」に出会った。
ヘチマの「彼」もゴジラの「彼」も
それに負けないくらいの「不思議系」である。
てんちゃんは不思議系な話