うなのアストルティア日記85話(アストルティア結婚相談所体験談①)
*これは自分の体験をアストルティア風にまとめたものです。一個人の体験談なのでそれを踏まえた上でお読みください。
ボクの名前は うな 内気なんだけど人とのコミュニケーションを円滑にするために日々努力する毎日さ!それもこれもあることがキッカケでこんなことになったんだけどね・・・。
ボクんちの家族構成は父親がドワーフ 母親がエルフ そしてその間に生まれたボクは父親ゆずりのドワーフ。ボクの下に弟と妹がいるんだけどボクと血を分けた姉弟とは思えないくらい似ていないウェディとエルフなんだ・・・。うちの母方はエルフとウェディの家系なので二人はそっち譲りらしい、それに比べて父方は代々根っからのドワーフの家系、ボクは見事にそっちの遺伝子を受け継いでしまった。(不公平だ・・・)
ある日ボクはなんとなしにタウ○ページをパラパラめくっているとたまたま目に付いたページに○○ブライダル 住所 受付はこちら みたいなことが書いてあった。へぇ~、これうちの近所じゃんこんなのがあったなんて知らなかったよ。それを見ながらふと考えた。当時ボクは25歳、一年前に当時付き合ってた彼氏と別れて以来異性との接点はまったくない。たぶん今後は自然な流れでの出会いというのはこの先もないであろうことは自覚していた。
ないなら作ればいい、今後付き合うとしたら結婚を視野に入れるのは目に見えているので最初から結婚を前提にお付き合いすれば後でもめることもないであろう。とりあえず出会いがなけりゃ始まらない、そう思ったボクは、
「ちょっとここに行って来る!」
とタウ○ページの住所を指差し母親に告げた。
「ふ~ん、いってらっしゃい。」
母はあんまり深く考えずにボクを送り出した。
タウ○ページに書かれていた場所に着くとボクはアポも取らずにそこに突撃していった。結婚相手を探すために「お見合い」するんだよね?大丈夫!彼氏を探しにきたんじゃないよ!旦那様を探しにきたんだ!もうボク恋愛経験だってあるんだから恋愛はもういい、次は結婚さ!!(結婚と恋愛は完全に別物というのがボクの考え方)
ビルの最上階までエレベーターはぐんぐん上がる。着いた場所はなんだか華やかなオトナの雰囲気。ううっ、なんか入りにくい・・・。ボクはしばらくウロウロしたと意を決して中に入った。とりあえずここまできて手ぶらで帰るのもなんだし、案内書くらいは貰って帰りたかったので。
「いらっしゃいませ、どのようなご用件でしょう。」
品のいいウェディのおねーさんに受付の窓口に通された、受付には一つ一つ仕切りがしてあってプライバシーが守られているみたい。
「あ、あの・・・結婚を考えていて・・・。」
ボクはおねーさんに自分の考えをとうとうと話した、おねーさんはとっても丁寧にいろんな説明をしてくれた。説明を聞いてなんかとっても安心できる会社だと思ったので、
「ボクここに入会します!」
といって契約書にサインする気満々な勢いでおねーさんに告げた。おねーさんは少し困った顔をして、
「こちらの年齢基準は25歳からとなっておりますが・・・」
「大丈夫です!ボク先月25になりました!」
当時まだ仮免中だったのでボクは保険書をおねーさんに見せた。おねーさんは この保険書少しお借りします と言って奥へと消えていった。何やら奥でヒソヒソと話声が聞こえる。ボクは辺りを見回すと、他の人たちは皆カッチリとした服装で年齢層もかなり上、ちなみにボクの格好はと言うと・・・、強いていえばアラレちゃん・・・うん、ノーメイクだし。ほどなくして自分が場違いな格好であることに気がついた。
しばらくして保険書を返しにきたおねーさんがボクに一言、
「次回はぜひ親御様と一緒に来ていただけないでしょうか?」
・・・・ボクはパンフ片手にそのまま家に帰った。
(続く)