あるところに、花が咲き乱れる天国のような国がありました。
歌姫に贈るために100本くらいなら、摘み取っても構わないだろうと考えた男がいました。
実際、何も問題にはなりませんでした。
その国には、まだまだ多くの花があったのですから。
男は次に、別の色の花も100本摘み取ることにしました。
今度はバーのウェイトレスに贈るためです。
そうして、男は、また別の男たちも、次々と花を摘み取りました。
結果として、その天国のような国からは、花がなくなってしまいました。
どうしてか、わかりますか?
男たちはみな、摘み取るばかりで、植えるということをしなかったからです。