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トロける5000年

ワッサンボン

[ワッサンボン]

キャラID
: XG969-178
種 族
: ドワーフ
性 別
: 男
職 業
: 武闘家
レベル
: 122

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ワッサンボンの冒険日誌

2022-08-17 22:38:12.0 2022-08-17 22:41:43.0テーマ:その他

Neco Roman She【15】

蒼天のソウラを含む二次創作です。
独自解釈、設定の齟齬、改変を含むものですのでご注意ください。
登場するキャラクターの言動は私の妄想であり公認ではありません。


◆◆初めてのお使い(待ち伏せ)◆◆


「よし。そのリュナンの救出、手を貸そう。もちろん邪悪な企みが露見するような事があったらこの身諸共に始末をつけるからな」
 差し出されたワッサンの手にカロリーンヌは喝采する。

「やったわ! ありがとう!! これで、これでリュナンのために頑張れる! やっと助けにだって行けるっ」
 まんまる肉球の両手でがっちりと握り返して瞳を潤ませる。

「ところで確認ぞな。ワッサン氏以外には墓を暴いてない。で間違いなしぞなもし?」
「ええ、普通の死霊じゃ意味がないし、大勢連れ歩くなんて目立ちすぎるもの」
 フルートはマージンと視線を交わす。

「これ、やっぱり偽依頼っぽい?」
「カロリーンヌ殿の言葉だけを信じるのは早計。とはいえこの状況では可能性が高いぞなもし」
「よし、フッキ―、俺達一度戻るわ。今後の連絡は二つ前に組んだ時のやつでな」
 分かったと応じる姿に満足げに笑うとマージン達は立ち上がり、スタスタと歩き出す。

「では俺達も動こう。まずは彼の装いを揃えて、情報を得ないとな」
 さっそくフツキは近場の地面をナイフでざくざくと掘り返し、埋めておいた旅の一式を取り出して見せたのだった。




「ここを通るのですか?」
「そのはずです!」
 メタリックに輝くブルーの鎧に身を固めた女に、趣味的な黒を基調にしたドレスの少女が胸を張る。
 そのどちらもが武器を手にしている。重量のある刃が長い柄の先で光る斧と、両端に咲き誇る薔薇が華麗な棍だ。

「アイシスさん、話し方が自然になりましたねー」
「指導の賜物です。マスターは美しい所作をよく知っています」
「うんうん。でもバトルスタイルは結局オノになったんだ」
「短剣は技を覚えただけではダメなのだそうです。真髄は“読めること”らしいです」
 鎧の女の表情はマスクで伺い知れないが、一方の女性は日々のあれこれを語らう少女のそれである。
 その顔色がワッサンと同じく死人のそれでなければだが。

「待ち伏せされましたか」
「はい。お待ちしておりました」
 フツキの呟きに少女は頷く。

「私ってば時が見えちゃうゾンビ僧侶ちゃん、シグナルですので」
 予知に類する力とはやっかいだ。内心を隠してフツキは目配せする。
 彼ののおかげで武器を新調したワッサンは、心得たとばかりにカロリーンヌを庇える場所に身を置いて問いを続ける。

「見たところ同じ身の上だね。という事はゾフィーヌなるものの差し金かな?」
「肯定。強奪した物品の返却を求めます」
 怒りも糾弾も感じないが、はっきりとした要求をアイシス参号が告げる。

「だめにゃ! 借りたものの中にはアナタを維持してる宝珠だってあるわ。まだ返せないのよ」
 慌てて語りかける声にワッサンは複雑な気分になるが、さすがにここで再び墓には戻れない。

「という事でお嬢さん達には悪いけれど、レンタルは延長させてもらいたい」
「おじ様の純情を弄んで悪びれもしないなんて! お仕置決定ですよ!」
「了解。戦闘開始します」

 交渉が決裂すれば当然こうなるのは分かりきっていた。
 身のこなしや装備からも戦いながら回復を担うシグナルを抑えるのが先決。

「確かにそういう意味じゃアタシは悪い女だけどっ。リュナンを救うまでは我を通させてもらうわ!」
 呪炎呪文を解き放ち相手の出鼻を挫くと、フツキとワッサンが交差するように疾走する。

 全身鎧の斧使いが猛烈な勢いで飛び出すがその動きは直線的だ。
 軽装で短剣のフツキはほんのわずかな緩急によって敵の攻撃タイミングを誤らせてすれ違う。
 カロリーンヌの守りはワッサンに任せておけばいい。

「ていっ」
 無駄な力が一切入らない短い掛け声と共に身を低くしたフツキの頭上を、薔薇の花が美しく飾られた棍の先端が通り過ぎる。

「えい、や、とうっ」
 両端の薔薇が代わる代わる、縦横無尽に迫りくるのを身体のしなりと、鋭敏な反射神経でやり過ごすフツキにシグナルは不満げに唇を尖らせる。

「むう。躱しすぎですっ」
「ならばこっちの番でもいいんだが……」
「それはダメです!」
 まるで衰えない連撃。その腕の見事さもあるが『息』というタイミングが計れない事がフツキに防戦を促していた。

(むしろ息のようなものをしている事が奇妙で……厄介だな)
 感情の動き、肉体の使用に対応して変化するはずのものがフツキの経験則の枠の外で跳ね回っている。

 彼は知る由もないがこの攻防は、まさしくアイシス参号の教育者たるミカゴロウの言葉通りであった。

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