その日、俺はいつものように人里離れた密林で修練を積んでいた。
それは、とあるキラーパンサーとの戦闘にて起こった出来事だった。
「こいつ…強い…!」
そいつは明らかに他の魔物共とは違う気配を纏っていた。
キラーパンサー位、今の俺なら剣の1振り2振りで沈められるはずだった。だが、そいつは俺の攻めを牙だけで捌いていく。
攻めが全て断ち切られた俺は、全力の、あまりにも無茶な攻めを、ただの素手で殴りかかるだけの、剣士の誇りをも捨てた攻めをそいつに叩き込んだ。
辺りに轟音がこだまする…
気づいたときには、そいつはもう姿を消していた。
修練を終えた俺は、いつものように開かずの塔への祈りを捧げていた。
その瞬間背後から気配を感じた。慌てて振り替えるとそこには、「そいつ」が俺の目を見つめながら座っていた。
「どういうことだ…?」
俺の問いにも答えず、そいつは俺の目を見つめている。
その時、俺は感じた。
「ついてきたいのか…?」
そいつは小さく喉を鳴らす。
「いいぜ、俺と一緒に最強を目指そう…!!!」
そしてここに、後のアストルティアで「金と水の死神」と恐れられるコンビが誕生した…!