拝啓 リット様
今年の梅雨はいつもよりうっとおしく感じるステイホームな今日この頃、お変わりなくご健勝のこととお喜び申し上げます
さて、先日の日誌についてコメント頂き、誠に有難き幸せの毛づくろいで、頭頂部に手が届かないプクリポの悲しみと可笑しみに溢れております。
ご指摘いただいた勇者様からの酷い扱いにつきまして、証拠のブツが残っているか否か確かめたところ、よほど悲しかったのか、逆に嬉しかったのかは、もはや知る由もありませんが、なぜかロックをかけて残してやりあがりましたので、お納めください。
アストルティア中の王族が一堂に会する場において、勇者様が用意した礼服に「茄子」が混じっていたこと。
私、ウズラは大変驚愕いたしました。何かの間違いではと目を疑ったことは想像に難くないかと。
茄子からはあきらかに強力な自己主張のような、脅迫めいた異様なゆらぎすら感じ、他の服を選んだ後には勇者様及び茄子に尻尾の毛一本一本を固結びされてしまうのでは、と懸念を抱く始末。
今となっては勇者様の真意はわかりません。
ただ、なんか結局こう↑なってしまった事は長き時を経ても、弁解の余地なしに牢屋に入れられ、臭い飯を食う羽目になることがやたら多い我が旅路において、
「アンルシア、お前もか」
という気持ちになるのは、もはや致し方ない事かと存じます。
湿気が多く、プクリポにとっては毛がペタペタするのだ~な毎日ですが、リット様の健康とご活躍をお祈り申し上げます。
敬具