「おう嬢ちゃん、こんな所に突っ立ってると、悪いモンスターに食われちまうぜ。俺みたいな奴によ。」
シル「そのつもりなら無言で襲ってくるでしょう。エロ同人みたいに。」
「(なに言ってんだこいつ・・・)まあ、肝が据わってんのはいいことだ。なにを見てるんだい」
シル「見てるというか、遠くまできたなってさ。いままで色んなとこ旅してきたけど、こんな険しいフィールドや、あんたみたいなデカいモンスターがごろごろいる場所ってそう多くないよ。」
「なるほどな。そんで、嬢ちゃんはそんなフィールドに辿り着いて、ビビりでもしたのかい?立ち止まってよ。」
シル「そんなんじゃない、いや、多少はこの先の展開に不安はあるけどね。勝ち進んでいけるかなって。あと残り8割くらいは、嬉しさかな。やっぱ冒険者なんだよね。新天地ってだけでワクワク。で、ワクワクできている自分に喜んでる。」
「ハッハッハ!たいした嬢ちゃん、いや冒険者様よ!どうだいここでひと勝負。あんたの腕っぷしが見たくなっちまった!」
シル「・・・ごめん、やめとくよ。」
「ほう?」
シル「こうやって話せたのもなにかの縁だよ」
シル「そういうの、無駄にしたくないかな。」
「・・・(こりゃ命拾いさせてもらったか。)」
「頑張れよ。冒険者。」
・・・・・・・・・・・
シル「腰抜けたぁ・・・・」