竜神さまは、ひとりだったのよ。
理由はなんであれ、最後までひとりだったわ。
気持ちは、わからなくはないのよ。
大きな力には溺れてしまう。他より上に立てば支配し、力を誇示したくもなってしまう。
それは誰にでも起こりうる感情だわ。
でも竜神さま、今ならきっとわかるでしょう?
力は誇示したり独占したりするものじゃなく、与え助けるものだわ。
そうすれば自然と周囲には仲間がいて、ひとりで戦うこともなくなるの。
だって、自分の世界を守りたいという気持ちは、あなたも一緒だったはずじゃない?
誰もみな、ひとりで全てをできはしないわ。
助け合って、力を分け合って、そうして大きな力になっていくのよ。