「はぁっ・・・はぁっ・・・。」
流剣(魔族・・・?確かに今、私達の名前を・・・。)
剛拳「だ、大丈夫?」
「やっと・・・見つけました。」
剛拳「私達を?」
「はい。」
流剣「あなたは、いったい?」
「あっ、申し遅れました!」
マチ「私はマチ。あなた方ふたりに協力していただきたいことがあるのです!」
・・・・・・・
マチ「お二人は、黒服の男をご存知ですよね。」
剛拳「黒服・・・!」
流剣「たびたび会って、戦ってはいるわ。良い思い出はないけど。」
マチ「彼は最初こそ偶然あなた方の力を奪い、彼自身の力へと蓄えてきました。そしてそれは、未だ100%の力へと至ってはいないのです。」
マチ「その完全な状態には、この私の力を取り込むことで完成します。」
流剣「取り込むって・・・あなたと黒服になんの関係が?」
マチ「私は・・・かつて黒服に、いえ。姿こそ違えど彼に魔力を狙われたことがあるのです。幼い頃から魔力を人一倍この身に宿していた私は彼に襲撃を受けました。ですがその時、恐怖からか魔力を暴走させた私は彼を撃退しました。」
剛拳「・・・・でも、アイツは死んでなかったの?」
マチ「はい。命からがら私の杖へと擬態し長年、今の今まで私から少しずつ魔力を奪い続けていました。ついに一人歩きするまでに回復した彼は、どこかへと姿を消したのです。いまの黒服の姿で・・・。」
剛拳「てことはもしや、まだ黒服はマチを・・・。」
マチ「はい。それからはあなた方に目をつけ、力をさらに奪い続け・・・。ですが彼の最終目的は私の魔力。きっと復讐も兼ねているのでしょう。私がかつて暴走させ打ち倒した魔力を今度こそすべて奪い切り、そのあとは・・・想像に難しくありません。」
流剣「破壊の限りを尽くすわね・・・。」
マチ「はい。」
マチ「ですから、私と一緒に彼を・・・!」
(ドクン!)
マチ「ううっ!?」
【まだずいぶん自由が効いているみたいじゃないか。とりあえず赤いほうはもらっていくよ。】
流剣「マチさん!?大丈夫っ!?」
マチ「やはり・・・時間が・・・。」
流剣「えっ!?」
剛拳「う、うわあっ!?」
流剣「!?」
流剣「ごーちゃん!?」