マイタウンまわりでプチ炎上っぽい感じになってるらしい。
私の基本的な立場としては「そんなことで燃やされると、運営が経済政策をとりづらくなり、インフレが加速するから勘弁して欲しい」くらい。
何らかの形で、運営はゴールドを大量に消す必要がある。それをしない場合、インフレが加速し、運営は日課討伐の蛇口を閉めざるをえなくなり、ゴールドを排出することができなくなる。
「運営はゴールドを無限に持っている」と考えてはいけない。日課討伐やスライムレースなどでシステムから出てくるお金は、基本的に、プレイヤーがシステムから買い物をしたときに回収されたお金だということを知っておく必要がある。
現状、どう考えても「システムが排出するお金」>「システムが消すお金」なのは明らかだ。
どっかで必ず帳尻を合わせなければならない。世界に存在するゴールドをゴソッと消さなければいけない。
しかし、仮に日課討伐の報酬を減らしたりすれば、貧困層がますます貧困化する。だから「富裕層の贅沢品から大きくお金を取ってシステムで消す」という施策になっている。マイタウンの推定2~3億という値段設定はつまりこれ。
私のフレンドをやっているような人は、基本的にこの理屈を全員把握しているはずです(よね?)。ちょっと強めの言い方をすると、この理屈を把握していない人のマイタウン値段設定論は聞かなくて良いです。
「運営さんって、マイタウンの値段を1Gにもできるし100億Gにもできる万能の力があるんでしょう? だったら1Gにしてよ!」くらいの認識の人がけっこう多いように見受けられます。
でも、そうではなくて、MMOの運営ってめちゃくちゃにややこしい制約に縛られまくっている人たちなんだってことは知っても良いはずだと思う。特にドラクエ10の運営は、「経済」という、意識のない最強の魔物と絶望的な戦いを継続している感じだと思う。
日本政府だって「経済という魔物」に勝利できずにここ二十年くらい苦しんでいるんですからね。この戦いはそう簡単なことではないんだ(ということを積極的に想像したいよね)。
そういう中で、ドラクエ10の運営さんが魔物に対して繰り出してきた「技」に対して、まずは基本的な敬意を表したいというのが、私の素直な気持ちですよ。
が。
その「ゴールド回収」のネタとして、ハウジングが選ばれてしまったことは、ハウジング勢には気の毒だなあと思います。(ここ、大事)
で、「他にどんな形で、億単位のゴールド回収ができたか」ということを、私は自分の頭でわりと真剣に考えたのだけど、思いつかなかった。
おそらく運営も同じく思いつかなかったんだと思う。というか、「さまざまな制約をかんがみて、できないことを消去していった結果、ハウジング分野でゴールドを取るというカードしか手元に残らなかった」感じだと思う。
同じことを繰り返して言うけれど、「運営さんは無限のカードを手札に持っている」という誤解があると思うのです。でも実は、片手で持てるくらいの何枚かの手札のうちから、「ええい」といって、気合いでカードを切っている感じのはずだ。
さらに同じことを繰り返すけど、「運営、なんでこんなことしたんだろ」と思うことは、私にもよくあるのです。
そこで、「では、その理由は」というのを、前提条件を整理してできないことを消去して、つきつめて考えていくと、私の場合、最後に「納得が残った」というケースがきわめて多いのです。
私は個人的に斎藤力Dのことを尊敬しているのだけど、この「納得が残る感」に関しては、安西Dのほうが上。
この話、けっこう続く。
つづき。
https://hiroba.dqx.jp/sc/diary/231529396884/view/5669604/