こないだの、小林克也のラジオで北島大先生の与作が流れてたねん。
なんの気なしに聴いてたんじゃけどの
や、しみじみ名曲じゃとおもうねん。
なんてことない歌なんよ?
きこりがきをきって、女房が幡をおってるねん。それだけじゃ
それなのに立ち現れてくる風景は
水の流れ出青い山々の裾野にある村落と
そこのハズレに住む、熊のような大男の樵の物語じゃ
与作はの、7歳の縁日で蜂にさされて「痛い」というまで、村のものから唖だと思われていたほど、無口な小僧じゃったんじゃ…
あくせくと働く里山の暮らしで、それでも訪れる余暇の合間には、同い年の子供達と混じって遊ぶこともなく、里山の自然を逍遥して回っていたねん。
それはまるで、やはり偏屈物の樵であった父親を嫌って、与作が三つの時に家をでた、母の面影を探すようじゃったねん。
孤独のうちに少年期を過ごさんがに見えた与作じゃったが、沢で庄屋の息子、元太が溺れかけているのを助けたことから、固い友情で結ばれるねん。
そして、元太の遠縁にして、元太のいいなづけ、絹に母の面影をみいだすねん。
ときは流れて
与作が二十歳になった時、世情は折しも日露戦争開戦前夜。
与作と元太は悪名高き203高地に送られるねん。
出征列車を見送る影で、絹が一人泣き濡れるねん…
果たして3人の運命は?
…っていう妄想をするくらい、名曲じゃと思うわ