ハード名 能力値(単位は、GFLOPS=ギガフロップス)
wiiU 350
スイッチ 1000
PS4 1840
パソコン※ 3790 ※2013年の最新型ゲーム向けパソコン。本体25万円
通常、ゲーム専用機とパソコンを同列に比較することはありません。どちらかというと単純比較が誤解を生むリスクのほうが高く、商業ベースの記事として質を保ちにくいからです。
今回は、気になっているユーザーが多いと思い、敢えて画像処理能力の標準単位で比較してみました。
基準として画像処理能力を選んだのは、今のゲームにとって、最もハードウェアに求める能力が、画像処理能力であると思われるからです。
ただし、スイッチはスマホ等と、PS4はパソコンと単純比較しやすいですが、wiiUはほぼ純粋な専用機なので、おそらく処理効率が高く、もっと高性能に感じるはずです。
また、あらかじめ性能の低いハードは、画質を下げる設定がされているので、プレイ中に感じる遅延等のストレスも、緩和されていると思います。
おまけ:スイッチの正体とこれから
今から3年ほど前、当時パソコン用の画像処理装置を作っていた企業が「ゲーム機並みに強力な処理能力を持ったスマホやタブレットを作ろう!」と生み出した半導体「tegraX1」の20%を切り捨てたものが、スイッチの心臓部です。
プロジェクトそのものは、商業的に失敗し、tegraX1を搭載したスマホやタブレットはほとんど生産されることなくスマホ・タブレット用途向けの出荷を終えてしまいます。
失敗の一因は、「出てくるのが早すぎた」ことで、当時のチープなスマホゲーにそんな処理能力を求めるユーザーがほとんどいなかったことです。
ただし、チップとしてのtegraX1は出来が良く、その後も自動車の部品などとして生産され続けていました。
今回、持ち運べる端末に高い処理能力を与えようとした任天堂にとって、tegraX1が魅力的な選択肢となったことは言うまでもありません。
事実、あの小さな本体が、心臓部を20%削りこんでなおPS4の半分を超える処理能力を持っているのは驚きといってよいでしょう。
ただし、今後アプリやゲームはかつてのように開発費を億単位で投入した重厚長大なものに回帰する潮流にあります。
それが、スイッチをこのまま放置すると、遠からず中途半端な能力しかないと市場から見放されるという予想の根拠です。
任天堂もそこはしっかり意識して開発したようで、分解すると将来簡単に性能向上できるように狙って設計したと思われる部分がいくつも見つかります。
また、発熱対策として、通常タブレットに搭載されない可動式の冷却機構を備えていたり、使い切れるかわからないほど多数の入出力デバイスを内蔵していたりと「とにかく考え付く限りてんこ盛りで作った」感じの仕上がりなので、今後洗練され、機能強化されたバリエーションが登場する可能性はとても高いと考えられます。
※※※追記※※※
3790GFLOPSのパソコンで、新ベンチマークソフトを動かしたところ、以下の結果となりました。
設定
1280*720
最高画質
スコア
18051