世の中には、立場上言えないことというのがあります。
エライ()w人は、セクハラしてましたなんて言えません。
スポーツ選手は消化試合だから適当に流しますとは言えません。
プロジェクト責任者はこのプロジェクトは死んでるとは言えません。
腹芸の語源は、優れた役者がセリフなどに頼ることなく演技を迫真のものとすることで、転じて経験や機転により難局を乗り切るさまを指します。
なかなかそこまで至ることはできず、大抵周りに見透かされ笑われているのは公然の秘密です。
今回の論点は、「守護者の指輪がしょっぱい理由」を考えることです。
結論から言うと、
効果をしょっぱくしたのは失敗だった。
しょっぱくした理由によっては、今後サービスの品質が期待できないので次のゲームを見つける準備を。
となります。
理由は、2択2軸の4ケースで想定できます。
1番目の軸:危機意識の有無。
2番目の軸:誠実性の有無。
1番目の軸について。
ver3末の状態が危機的なものであることは、運営も認識していました。
打開策として、白箱をはじめとするゲーム内バランスの調整を実施しました。
ところが、エンドコンテンツの要求耐性からみると白箱防具は実用性に乏しく、従来型生産装備の調達が事実上必須となる以上、白箱に期待していたプレイヤーや多くの時間を割いたプレイヤー程2度手間となり、エンドコンテンツの攻略に要する時間が増えてしまった・・・というここまでの流れで考えると、前回主張したように、守護者の指輪は積極的に耐性緩和を進めるべきでした。
ここで運営側は損得勘定をしなくてはなりません。
耐性しか差別化要素がないドラクエが耐性を緩和するのは、自ら寿命を縮める行為です。
しかし、ここで耐性を緩和しないと、ユーザー離れは止まりません。
会社だったら、資産を売却してでも運営資金を稼いで事業規模を維持するかどうか。
タコだったら、飢え死にする位なら足を食べてでも生き残るかどうか。という状況です。
耐えられる自信があるなら、痛みを伴う資産売却や足喰いは極力したくありません。
改善の持続性と危機意識の大小は反比例の関係にあります。
2番目の軸について。
ここでは、顧客への誠実性という立場を取ります。
それは、プレイヤーが楽しめるように運営しているかということです。
具体的には、
やたらお金がかかる。課金要素が多い。
煩雑で作業的内容が多くつまらない。時間稼ぎがミエミエでやる気が冷める。
すぐにサービス終了してしまう。
こんなことでは顧客の利益に適わないということです。
ただし、企業利益を優先するとこれらの選択が増えるのはご存じのとおりです。
#ネトゲの回収モードってやつですね。
表にするとこうなります。
危機意識 |
| 高い | 低い |
--------------------
誠 高い | 〇 | △ |
実-------------------
さ 低い | ▲ | × |
--------------------
〇=運営は有能でやる気にあふれています。プレイヤーは今後に期待が持てますので今は我慢の時です。
△=運営は無能ですがやる気はあります。ドラクエはこれまで通り衰退してゆくことでしょう。
▲=運営はなまじ有能ですが不誠実です。ドラクエは回収モードに入るのでプレイの継続は非推奨です。
×=運営は無能なうえにやる気がありません。ドラクエはある日突然サービス終了する可能性があります。
腐ったリンゴは青リンゴに戻せませんが、「発酵だ!」といえば買ってくれる人がいるかもしれません。
本当に発酵しておいしくなる。熟成期間を稼ぐための腹芸〇
自然の摂理に従って更に腐り続ける。ありのままを受け止める△
腐敗しているのは知っているけど発酵だと言い張る。見透かされるワラゲー▲
発酵だと信じ込み、自ら食中毒で突然死する。そして伝説へ・・・×
ドラクエという看板に思い入れがあっても、許せるのは△水準までかな・・・と思います。
ネトゲは現状不作で、有力な乗り換え候補はありません。
しかし、毎月PCかPS4の最新ソフトが1本買えるほどドラクエにお金を落とすことを考えると、むしろそっちを毎月買ったほうが満足の密度が上がりそうです。
ドラクエ作業時間が長くて積みゲーがバベルの塔状態になってたし、むしろ丁度いいような。