総理「現在の巨大不明生物の状態はどうなっている?」
「現在は蒲田付近を進行中とのことです。」
総理「なに!?さっき会見で上陸はしないっていっちゃったばかりだぞ!」
「総理、ですから現在分かっている事実だけ申し上げるようにと」
総理「事実を言っただけでは国民が納得せんだろ!」
「・・・」
総理「とにかく現状であの生物についての情報を説明してくれ。」
「総理!」
総理「なんだ!?」
「呼んでみたかっただけです。」
総理「帰れ」
「総理、とりあえず超巨大生物って言うのめんどいんで名前考えませんか?」
「蒲田と総理の名前を足して『蒲田たけし』でどうですか?」
総理「なんで足した?」
「GODZILLAはどうです?」
総理「由来はあるのかね。」
「GODは神・・・あの空想をも超える超巨大生物・・・あれはいわば神の化身といってもいいのでは?」
「ZILLAは?」
「そうしないといけない気がしたんです」
総理「それ変換すんのめんどいから却下!」
「!!・・真面目に答えたのに・・・・」
「映画だとどんな由来だったっけ?」
総理「急にメタ的な会話をするな」
「なんか漢字使われてたよね。」
「当て字みたいな感じで『ごじら』って読んでたような・・・」
「総理!蒲田たけしが品川方面に移動中とのことです!」
総理「それで決定なの?」
総理「自衛隊はまだか?まだ攻撃の準備は整わないのか。」
「総理!ヘリからの射撃の準備が整ったとのことです!」
「よし!攻撃開始だ!」
「待ってください!まだエリア内に人が残っています。」
「まだ人がいる。射撃の可否を問う!」
「中止だ!国民に弾を向けるわけにはいかない!」
「報告します!蒲田たけし突如方向を変え海に帰っていきます!」
総理「なんとか一旦危機は去ったな。」
「総理!」
総理「なんだ?」
「大変です。ゴジラから損害を受けた地域から放射能が漏れているとのことです!」
ざわ
総理「なんだと!?そんなことが国民にばれたら大混乱になるぞ!すぐにかん口令をひけ!国民にはまだもらすわけにはいかん!」
「手遅れです。すでに大手SNSで情報が拡散しています。」
総理「SNSってなんだ?」
「・・・総理?まさか知らないんですか?」
「うわあ」
「国のトップが今どきSNSも知らないって」
「やっぱり国のトップで民度が知れるよな」
総理「こんなバカにされることってある?」
「総理、ツイッターなどはご存知では?」
総理「! あ、ああ!なんだそういうのか!SNSとか難しい言葉を使うんじゃない!」
「・・・」
総理「あれだろ!?〇〇なうー!とかいうやつだろ!」
「一応本当に知ってるみたいだけどネタが絶妙に古いな。」
「今でも使ってるの総理と高須院長くらいだろ」
「総理!蒲田たけしが今度は鎌倉から上陸したとのことです!」
総理「ゴジラは?」
「総理!ここは米国の力を借りた方がよいのでは?」
「いえ、まずはこの国が自ら動くべきです!協力要請はそのあとかと」
総理「うむ・・・そうだな。自衛隊を全軍向かわせてくれ」
「総理!全軍攻撃準備整いました!」
総理「よし!周りに避難が遅れている国民はいないな!?間違いないな!?」
「たぶん大丈夫じゃないすか?」
「まあいてもいなくてもやっちゃえばいいんじゃないですかね?」
「どうせもう駄目ですし」
総理「全員潰されてしまえ。」
「もういいから攻撃しましょうよ」
「ねー。このあと私たち予定あるもんねー?」
「あの大臣と秘書って絶対出来てるよね」
「露骨だよね、隠す気ゼロじゃん。」
「ナニ用の秘書だっつーの!」
「ぷーっっwwwナニ用ってあんたw」
総理「もうお前ら帰れ」
総理「これより無制限の武器の使用を許可します!」
「撃てーー!!!」
ちゅどーーーーん!!!
総理「どうだ蒲田たけしの状態は!?」
「・・・ダメです!全く効果ありません・・・!」
「なんだと!?」
「総理!もはやこれまでです・・・!口惜しいですが米軍に協力を要請し、我々はここから避難しましょう!」
総理「く・・・無念だ!」
「総理、あなたのせいじゃありません。大丈夫です。あとは米軍がなんとかしてくれますよ。」
総理「そうだろうか。私はどうも胸騒ぎがする。」
「総理!これから米軍の攻撃が始まります!急いで退避を!」
総理「まて!なんだあの光は!?」
「現在ゴジラの背部放熱器官が発光中!詳細不明!!!」
総理「何をする気だ!?」
瞬間、ひとすじの閃光が総理含む内閣要人たちを襲った。
全員「うぎゃああああああ!」
国の存亡をかけたゴジラとの戦いは人類の敗北に終わった。
完