初期の頃はレベル上げといえばメタル迷宮や試練の門を金の暴力で持ち寄ったり参加したりしてひたすら周回するのが当たり前でしたが、いつの頃からかフィールド狩りが主流になりました。
レンダーシアでは湖上の休息所の側に居るバザックス、ナドラガンドではぶちスライムとソードマカブル、古の世界ではドラポヨロン、魔界では闇のキリンジとゴーレム・強、天使の世界ではエンペラーレグホンと、時代と共に死んだ魚の目をした冒険者がひたすら狩りに狩りまくる犠牲者が変わっていきました。
彼らは虚ろで焦点の定まらない目をしながらひたすら強烈な特技や呪文を連発し数多の命を刈り取り、中にはBOTとかいうもはや人ですら無いナニカまで世界中で暴れていました。これこそ真のキラーマシンでしょう。
そんなことをしているから遂に犠牲者が出ました。ドラポヨロンの絶滅です。
偽の太陽の出現と共に姿を消したと言われていますが、それは違うと考えます。本当はぶちスライムと同等の経験値でありながらも強い装備を白宝箱として落とすという点からキラーマシンは彼らをロックオンしたが故の絶滅なのです。
こうなるともう手が付けられません。通知ドラキーがいくら「ドラポヨロン○○○匹討伐達成です…………」と悲しげに告げようが彼らの作業は終わりません。彼らの目は何も映しておらず、何を見ているのかも分からず、宝箱を落としても無視して次の獲物に目を向け、宝箱に引っ掛かって思い出したように舌打ちしますが、これとて意識あってのことではないように見えます。何故ならそれらはただのキラーマシンに成り果てたのですから。
こうして乱獲された結果としてドラポヨロンは絶滅したのです。かつて冒険者であったそれらを放置すれば世界の破滅は必定。最後はアンルシア姫が暴走した主人公を泣きながら討伐して終了するのでしょうか。