フレさんが、背景設定とか バックストーリーが知りたいということなので、かいつまんで解説とエピソードを書きます!
まず、用語解説から
【 緑の魔術師 王立緑化院の記録 】
【緑の魔術師】
王立緑化院の中でも、緑化及び耕作地化の実働部隊として最前線で活躍する精鋭達を、国民が敬意を込めて呼ぶ二つ名
【王立緑化院】
王国が抱える問題の中でも特に重要度の高い問題、【南西部の砂漠を含む乾燥地域や北部の山岳地帯を含む寒冷地などを開拓し農地化を進める】ことに全力で対応するための国王の肝入りで誕生した特化機関である。
この物語は、主人公のベリリーゼス(愛称はベル)という女性が、両親が開発した緑化技術を用いて、緑化院の仲間と共に王国の各地や、延いては隣国との干渉地帯にも赴いて自然の脅威に抗うお話です。
「あんたたちが来たところで、もうどうにもならんさ、、」
「あたし、諦めの悪さは親譲りなのよね♪ 年季が違うっての!」
「止まれ! この先は一般人は通行できない。引き返せ。」
「あら? 私達は陛下直轄の緑化院ですけど? なぜこの先に行けないのかしら?」
「緑の連中か、、、この先の干渉地帯で小競り合いが始まったんだよ。あいつら最近頻繁に入ってきやがる」
「そっかぁ、、、かなりまずい状況かもね、、、みんな、急ぐよ!」
「おい! 貴様、先刻言われた事を忘れたのか? ここは通行止め、、」
「五月蝿いわねっ! 私達を止めたかったら陛下に上申なさったら? その頃にはもう私達も着いてるけどね。」
と、こんな感じで彼女の行く先々で騒動が起きますが、持って生まれた親譲りの諦めの悪さで解決していきます。
と、彼女の両親の話が出たところで、ここで両親の話をしましょう。
ベルの父親は 王国の片田舎の商人の息子として生まれました。
彼は立身出世の大志を抱き、猛勉強の末に王都でも指折りの学術機関の 王都中央研究院に入ります。
ただ、そこの実態は貴族の嫡子の学歴のための機関だと知って愕然とします。
功をあせる彼は、もっとも重要度の高い農地開発の研究をするようになり、その頃、研究院で割り当てられた研究室では手狭になってきたので、辺境の地にかっての領主の屋敷が空き家状態になっている事を知り、研究所を兼ねて引っ越すことにしました。
そこで、ベルの母親となる女性と出会います。
ベルの母親は、ある中級貴族の家に生まれました。
自由奔放な性格で、姉でありながらしっかり者の妹の世話になる時も多々ありました。
放浪癖があり、旅行カバン1つで国中はおろか、隣国にまで足を伸ばすほど行動力がありました。
趣味は植物栽培と読書で、植物図鑑をまるで市井に出回るファッション誌のように読みふけり、紀行文や風土記を読んでは各地に旅に出たりします。
そこで採取したり入手した植物を庭で栽培して記録するのが数少ない趣味です。
ある日、過去の文献から国内の植物分布が変わってきていると気づき、そう遠くない未来に寒冷地域が増えるのではないかと推測し、アカデミアで発表するも一蹴された後に父親と同じく空き家に目をつけて一人で研究することを決意します。
二人は雪山の麓の駅で出逢い、世間話をしながら二人で山を登るうちに、すっかり打ち解けて同居にも抵抗がなくなってきます。
これが、クリスマスハウジングの家を作るにあたり、設定した二人の人物像です。
彼の部屋に飾ってあるのは故郷の絵です。 あれを毎夜眺めることで過酷な場所でも強い決意を持ち続けていられます。
彼女の部屋の周りを囲んでいる大型の本棚の本は全て彼女の私物です。
ちなみに、彼の本棚も本もちゃんとありますよ。
彼女と毛色が違う本が彼のです。 気づきましたか?
さて、実はあの家は 両親との思い出の家という意味合いでハウジングしています。
そのあたりの詳しい話はまた次回に!