おひさしぶりね、こすもっこよ。
今日は七夕祭りに来てるのよー
あれ?そこにいるのは黄色いドワーフじゃない!
なにしてるのよー
「あ、こすもっこ、お元気そうで何より。じゃ!また!」
ちょーっと待ちなさい?
そそくさと立ち去ろうとするドワーフの首根っこをつかんだ。
アナタ、めちゃめちゃ隠し事してるじゃないのよ。
「まぁちょっとあのホラ?それでさいでまんねん。じゃ!」
あほか。
なにが「さいでまんねん」よ。
さ、何をしてたか正直に言いなさい!
「・・・七夕のお話、知っとるやろ?」
織姫と彦星が年に一度だけ出会うことができるアレでしょ?
「うむ。その織姫と彦星やねんけどな。織姫はええとしてな。彦星はなんでヒコボシってゆーか知っとるか?」
え。。。
し、しらない。
「そやろー知らんやろ?プププやっぱりこすもっこりはアホやなーー」
だーれがこすもっこりよ。
それと、アホゆーもんがアホよ。
で?早く教えてよ。
「いや。。ワシも知らんねん。」
は?あんたも知らんのにえらそーにアホとかゆーてくれてたの?
「だからやな。。それを彦星に聞きに行こうと思ってやな。。それ聞いたら、そっくりそのまんまオマエにドヤったろと思ってたら見つかったねん。」
あーそれでちょっとニヤニヤしてたのね。
でもまぁその話は私も知りたいし。。
じゃ、彦星のところまでいくか!
仕方ないなぁ一緒に行ってあげるわよ!
彦星って確かアルタイル。。だっけ?
じゃあアレで行かないとだわね!
私は黄色いドワーフの手を引いて駆け出した。
さぁ行きましょ!
「コレ。。アレやん、前回の日誌で使った宇宙な戦艦やん。」
しーっ!
前回の日誌はかなーーり前なんだから、誰も覚えてないの!
セット作るのも大変なんだからちゃんと使いまわしするのよ!
「それにしても、彦星を破壊するとかならともかくやな。。こんなたいそうなモンで行ったらあかんやろ?」
あ!それもそうね!
じゃあこっちね!
「銀河な鉄道。。まーた使い回し。。」
うるさい、エコよ。エスビーチーズよ。
「あのな、オマエここがアストルティアって忘れとらんか?」
え?
「織姫も彦星も今こっちに来とるやないかいな。こんなモン乗らんでも会いに行けるがな。」
あ、そうだった。
あの2人、最近めっきり影が薄いから忘れてたわよ。
そして。。。
久しぶりね、織姫ちゃん、それに彦星も。
さっそくだけど、アンタなんでヒコボシなんて変な名前なの?
「こすもっこりよ。無知は恥と知れ。」
え、なにそのマジな感じ。
悪かったわよ、変とか言って。
あと、こすもっこりゆーな。
「彦とは、姫の対義語なのだ。神様や人の事を指す『ひ(日)』と、男を指す『こ(子)』、女を指す『め(女)』を合わせたものを『ひこ』『ひめ』と言うのだ。」
へ、へぇ。。
「こどもの事を指す『むすこ』『むすめ』と同じなのだ。」
へぇ。。。
つまりは男星、女星って事なのね。
じゃあ織姫の『織』はなんなの?
「私、雲錦っていう天上の激レア織物を作る仕事をしているの。それでそう言われてるみたい。」
今度は織姫が答えてくれた。
へーっ!そうだったの!
あれ?
織姫ちゃんって、正式には織姫星ちゃんよね?
「そうよーー」
彦星は。。。ただの彦星って事よね?
「そ、そうだ」
つまりー
彦星って無職なの?
アンタアレよ?年に一度しか会わせてもらえないのって、それ関係あるんじゃないの?
「ち、違うのだ!日本では彦星と呼ばれているが、中国では牽牛という名前で呼ばれていてだな、牛飼として働いて…」
は?ここアストルティアなんですけど?
日本とか中国とか訳のわからん事言わんで欲しいわよ。
てゆーか。
そもそも七夕伝説って、あんたが働かなくて天の神様が激怒し、2人を離したとかなんとかって話よね?
「なぜそれを!」
ダサっ!
アンタホントダメよ?
織姫ちゃんももうこんなのやめちゃいなさい!
「あー。。でもねー、今はもう無職じゃないのよ?」
え、そうなの?
「彦星はアルタイルって恒星なの。しかもかなり明るい1等星なのよ。」
それで?
「もーっ!つーまーり!白く輝いてるから!無色じゃない(無職じゃない)って事よ!」
は、ははっ。
ヒコボシハタラケ。
オリヒメメヲソラスナ。
おしまい。