『闇騎士物語』 (7/10)
闇騎士達が眠る場所で、闇の精霊は悲しんでいた。
魔物にならない為に戦い続けた結果、闇騎士達は力尽きて死ぬ。
しかも、笑顔で。
『魔物にならないでほっとした、やっと戦いから解放される』
カシアもそうなってしまうのか。そう思うと辛かった。
だから願う。
カシアを助けようと動いている2人に、助けてやってくれと。
シャルの所に行くと、知らない女性がいた。
女性はカシアに気がつくと、笑顔で自己紹介した。
世界を旅する水の賢者と。
彼女は、呪いを研究していた。
故に呪いを解く方法も熟知していた。
シャルに頼まれて文献を漁り、闇騎士の紋章を調べていた。
そしてついに、呪いを解く方法を見つけた。
闇騎士の紋章は、魔王の呪い。
秘術で具現化して、呪いそのものを倒すしかない。
ただし、条件がある。
具現化した呪いは、闇騎士が1人で倒さないといけない。
どうしようかと考えていると、凶報が飛び込んでくる。
アルバナム王が、全軍を率いて隣国パルジェと、最終決戦する事を宣言。
更に、アルバナム王国に魔物の大群が向かっているらしい。
果たして、カシア達の運命は…。