王都カミハルムイという所は全体的に漂う洗練された古都しぐさというか、
はんなりと張り詰めたいけず文化がどこかしら感じられてなんか緊張度が高い。
ボヤボヤしてると背後から漬物食らって出禁になる類のアレだ。
そんな訳でおれはこの場所は極力長居せず、レンジャー関連の用事が済んだ後は
毎回足早に通り過ぎてるのだが、その日はいつもと様子が違った。
なし崩し的に運命の出会いを果たしてしまったのだ。
城の横の橋の上にいたよくわかんないノリの娘さんが突然出して来た丸いの。
ジュジャクだかなんだか言うピイピイ言うヒヨコっぽいやつだ。
あれはすばらしい。ぜひ欲しい。なんでも天地なんとか師とかになればいいらしい。
説明もそこそこ速攻で夢幻の森でまんじゅうを入手。
祠に引きこもっていた逃走ピヨの餌付けに成功。
飼い主の娘さんとこに連れて帰っていざ天地神明剣だか疾風迅雷脚だかに即転職。
そういやずっと盗賊とかレンジャーとかやってたもんだから装備できるものが手持ちに全然ない。
生まれたまんまの姿でカミハルムイの都をウロウロ。
道中で自分とよく似た外見の船頭に出会い、乗せてもらう。
おう天地雷鳴士さまだ。お堀の下の秘密基地までヨロシクな。
普通に応対される。いっそツッコんで欲しい。
そうすれば少しは気分も楽になるのに。