マイホーム、それは愛に満ちた場所であるべきだ。
何言ってんだかサッパリワケが分からないが、そういうことなのだ。(断言)
連日の殺伐としたデストロイライフに疑問を持ったのと、先達探索者のアーツさんからのいいかげん住処を持って身を固めてはいかがか的な遠回しなアドバイスにより、そろそろ自分もいっちょうカシを構えてみようかと思った次第。
というわけで土地探し。
とりあえずこの世界の勝手を全然知らないので、無難な線を探すのがよさげ。
人気のプレイスらしい爛熟もとい極楽島ラッカラン、およびプクリポランドとかはここで圏外となる。
ちょっと考えた末、序盤のどくろあらいハント(※600匹耐久)でお世話になって以来すっかりホームタウンと化していたグレン城にある住宅街を当たってみることに。
住宅案内人のオーガさんの説明。
区画は基本三つ。便利な所、閑静な所、さらに閑静なところ。
上から順にそこにある各種施設の数、建てられる住居の数や大きさが異なって来る模様。
同時に、そのままの序列が実際の人気順になっているという。
どんな世界であっても不動産価値の優劣は無情であるよなあ。
というわけで逆を張るクセが抜けないまま、まず敢えて三番目の雲上地区を選択。
『空いている土地を選ぶ』で飛んだ所、まぎれもない荒野だったので、とって返す。
というか完全に周辺に住居が全然ない。更地の中心にポツンとむしろを広げる素材屋が異様。
グレン、大丈夫か。
ここを宅地開発しようと言うのは土台無理だったんじゃないか?
いくらルーラストーンがある世界とはいえ原野商法にもほどがあるだろう。
流石に不安になったので雪原地区へ。
同じく空いているとこへ適当に飛ぶ。
お、今度は比較的建物があるじゃないか。空いてるけど。
と思って隣の土地に近づいたらこれ。
明らかになんかこう、住宅という概念をイチから覆してくる。
恐る恐る近づいてみると、どこからともなく響く歓迎のアナウンス。
ごゆっくりおくつろぎください。
いやくつろぐどころの問題じゃないだろう。
これはアリなのか。
ここだけがこんな感じなのか。
家とは・・・・・
沸騰するハテナマークで脳が破裂しそうになりながらとりあえずその場を離れる。
試しに近所の街区も散策してみることに。
いや、正直割とどこの街もこんななんだけど、グレン僻地界隈は閑散度が高いせいか、人目が少ないぶんかなり濃度の高い狂気というか、明らかに一種の『わかってやってる職人芸』が炸裂している物件のヒット率が高いような気がしてきた。
他にもこんなのとか、
こんなのまであってここまで来るともう住居と思しき建物自体が場に存在しない。
むしろ、住居という概念自体に挑んでいる気さえしてくる。
固定観念にとらわれていたのは俺自身だったのだ。
みんな、思い思いに創造性を爆発させている。そのなんと眩しく力強いことか。
調べてみるととんでもないレアリティの建具が存分に使われており、ここまで作り上げるために掛かった労力と時間、それをなし得た家主さん方の熱意に心底頭が下がる。
その情熱こそ彼ら一人一人の愛そのものなのだ。うわあ繋がっちまった。
胸に熱い想いがこみ上げてきたのでそろそろその場を立ち去ることに。
自分にはまだ、ホームを持つに相応しい器など到底備えてはいないのだろう。
てか正直言っちゃうと見て回ってる間涙流して笑ってたもとい楽しかった。
結局雪原の土地、買ってた。
(写真撮らせていただきました家の所有者の方々にこの場を借りて感謝の礼)