いや今月はもうその大半が開幕札役に全無視されたUFOに虚無の目で大呪詛かましたりする仕事に費やされてたんですけど(in野良異星)気づけばもう残す所あと僅か。ここ最近の早朝はただただ死ぬ気で福引を回すだけに時間が費やされてました。
そんな中で思わぬ事実が判明。終了間際のアスコン投票のスライドビューに今回の拙作もひっそり入ってたのを実際目視で確認して愕然としたのですね。いやマメさんとこ経由で入ってたらしいとは聞いていたんですが頻繁に広場を見ないので自分で確認はできなかったので…!去年に次いで今年も入ってた事にアスコンは運、と身も蓋もないことを同氏が断言していたのが結局的を得ているんじゃねえかと改めて思い知らされる恐れ多くもありがたい事態でございまして。
なので今年も一応写真のほうをコンテスト終了のどさくさに保存再掲しておきます。
本選まで残った皆様の作品見るとほんと絵画的というかイラストとして完成しているものが目白押しで、かつそれを実現させるための手間やスタジオの作り込みなどが凄まじいですね。その技術の高さにここまでできるのか、本当にすごいなと感嘆しきりで。目移りしつつも楽しく投票させていただきました。
自分のほうはあくまで冒険の中で印象に残った風景の中から事象を切り取る写真が好きなので、昨年に続き物語の中で強い印象を刻んだものを主体にしてみました。ストーリープレイ中にここは!と思ったものを収めたかったという本コンテストのコンセプトからは確実にズレてる発想を自覚してますがあくまでその被写体と主人公という趣旨だけは守っているんじゃないかと思いたい。思いたいんです(懇願)
邪視 (Eno1141)
沢山のものを見てきた。様々な場所へ旅をした。
光あるもの気高きもの、罪深きもの醜きもの。
いずれにも偽りがあり真実があり その全てがいとおしさに満ちていた。
幾度も死し、あまたの汚穢に触れる中でその形は崩れてもなお変わらないもの。
彼の魂は神の恩寵が宿るも、その光強ければ強いほどまた闇も濃くなること。
ああ、どこも同じなのだ。心の中で呟きながら、眼差しは事象を見つめる。
タイトルはなんとなくの連想です。語源はそのまま真実と異なる認識を指すものであり、一部文化圏に残る災なす眼差しを指す迷信そのものの意味もありますが、その本質はどちらも対象を「邪と認識する側」が自らにかける呪いであることにあるかと。
それを見て何を感じ取るかはその人自身だという。
<以下、本編ver6.4までの個人の感想および各種ネタバレを含みます>
写真のそれは本編を進めた方には覚えのある例の花たちですが、これは個人的には対象を単純に悪神や敵対者の傀儡に堕とすものではなく、そのものが自らの中に持つ内面を強烈に顕在化させるものだと思っています。
七人の英雄達においてはそれによって自らが延々苦しみ押し殺してきた負の側面が暴走する形となりましたが、レオーネの辿った道や一連の若干くどいまでの描写を鑑みるとこれはむしろ当人の秘め続けた願望すら強調されたのではいう印象すら受けたんですね。結果はどうあれ、いずれも助けを求めていたのは彼ら自身だった。
身も心も救われぬまま命を落とし、然るべき場所へ往く道も選ばずただ英雄として魂を天星郷に留め置かれた彼ら自身の中にある心からの叫びだった。英雄もだだの人に過ぎず、完璧な存在ではなかったことを過剰なまでに表現している。それを(明らかに意図的に)選んだ天使たちもまた同様、と本編序盤で既に分かりやすく描いている。
後半、奇しくもこの花〜一連の陰謀を仕組んだ側もまた同じように感情をもち葛藤に苦しむ存在でもあったことも含め。
天使達がかつての世界の人間であったように、侵略者たる彼らもまたかつての旧世界の人間であったのではないかと自分は想像しました。
そう考えるだに、『かつての世界の本来の天使』として登場したレクタリスと共にいよいよ本編で示された旧世界(9の世界)の繋がりと、女神が着手していた新しき種族達を創造する計画の意味。そして神代の時代の更に前、人間という種を見限った古き主神グランゼニスの決断のことを思い起こさせる訳です。
個人的にはver6.4は後半こそが主軸であり、神話時代のさらに背後にあったものを時間をかけて描いて欲しかったなあ、という感想です。
6.5でそのへんの言及が更にあることを願いたいところ。