あえて「ネタバレ有り」の方向でセレド編完結の感想。
クリアしてない人はまわれ右で見ない方が良いかと。
ネタバレの話は可能な限りしたくは無かったのですが、
今回はさすがに語りたい。
やっぱりこのゲームにおいてストーリーというのは重要なモチベーションです。
特にセレド編は本編でも色々とインパクトがある内容だったので
プレーするのが楽しみでした。
今回の話としては、「その後の偽セレドで起きた1つの物語」という位置付け。
ザンクローネ編完結のように、大きく話が動く事は無かったです。
ただ、ある意味偽セレドとしては相応しい完結編とも思えます。
偽セレドの物語には、未来がありません。
リゼロッタたちはおそらく今後、大人に成長する事は無いでしょう。
永遠に子供のまま。そこに待ってるのは、永遠の停滞です。
そして、大魔王を倒す事で偽の世界は消滅の可能性すらある。
ルコリアとの絡みで評価が高いセレドの物語ですが、骨子となる部分は本当に残酷です。
そもそも妹のルコリアは真の世界でちゃんと成長し、大人になっても
姉のリゼロッタはいつまでも、変わらず子供のままなのです。
この物語に含まれた「毒」の部分はまさしく堀井節と言えるでしょう。
そして、何よりも見ててキツいのがリゼロッタ本人が
自分たちの閉ざされた未来に薄々感づいている、ということ。
トゥーラ弾きの彼を真の世界=未来のある現実に帰した時の彼女の表情。
やるせないでしょう。そりゃーこちらに残りたいと言う彼をぶん殴りたくもなります。
今回のシナリオで、リゼロッタが総じて伏し目がちな表情をする事が多くて
大変に印象に残りました。最初のイメージでは考えられない姿です。
真の世界のルコリア達は、リゼロッタ達と1度だけ会うことが出来て救われました。
しかし、リゼロッタ本人はこのまま救われる事なく、
いつまでも変わらずに偽の世界で生き続ける。大魔王が滅び、偽の世界が消滅するまで。
どんなに苦しい事だって、終わりがあるから耐えられる。
終わりが無いとしたらそれは地獄だ。