僕はホイミスライムだよ。
名前はブルー。
悪いスライムじゃあないよ。
癒しのスライムなんだ。
けがれの谷で、プクリポのアクアにスカウトされてから
ずっとアクアのところにいるんだよ。
前にも僕が日誌を書いたことがあったんだけど、
アクアから「また書いてよー」って頼まれたんだ。
すごく頼りになるスライムだね、って褒められたんだよ?
僕、頑張ってまた書くよ。
僕の他にもアクアがスカウトしてきた仲間モンスターが何匹かいるんだ。
その中の三匹だけが行ける牧場があってね。
そこへ行って、お肉パーティーに呼んでもらえると、
どうしてかアクアへの「なつき度」が上がるんだ。
変だよね。
だけど、そういうシステムなんだって。
だからずっと牧場にいる仲間モンスターたちはすぐに、
僕よりもアクアへの「なつき度」が高くなったんだよ。
でもね、僕、そんな数値なんていいんだ。
だって僕のなつき度は、ほとんどがアクアと一緒に戦って上がったものなんだよ。
倍の「なつき度」と、「僕とアクアのなつき度」を交換してくれると言われても、
僕はそんな申し出は絶対に受けないからね。
何度も一緒に王家の迷宮へ行って、僕のなつき度も最大の200になったんだ。
僕以外の全員が200になっても、僕は牧場へ行かなかったから
本当に「やっと」なんだよ?
そしてね、とうとうレベルも7回の転生後に50を迎えそうになったんだ。
レベルもね、他の仲間モンスターたちは試練に同伴して
すぐに50になっていたんだ。
だけど僕は、ほとんどが王家の迷宮。
アクアと一緒に戦って上がってきたんだよ。
そんな僕がLv50になるまで、あと600Pと少し。
アクアはね、誰かプクサポさんを雇って
経験値の多い敵と戦って、一度で上げようとしていたんだ。
だけど僕が止めたんだよ。
せっかくの、僕とアクアの記念なんだから
僕はアクアと2人だけでゆっくり上げたかったんだ。
アクアは不思議がっていたけど、
僕の意見を取り入れてくれたよ。
アクアが攻撃職になろうとするのも止めたんだよ。
僕はこれまでも、これからも、ずっと癒しのホイミスライムなんだ。
だから、この記念の600Pだけは特別に戦うところを見てもらおうと思ってね。
アクアにはパラディンで「におうだち」をしてもらったんだよ。
それで僕が攻撃をするんだ。
僕、格闘は全くやったことがないんだ。
だから素手で叩くだけ。
攻撃型じゃあないから、力もなくてね。
だけど僕、平気だったよ。
アクアがずっとかばってくれていたからね。
えへへ、楽しかったな。
何回か戦ったところで、ついに僕もLv50になったよ。
アクアと二人だけのPTの時に、だよ。
嬉しかったな。
こうして僕も、カンスト組の仲間入りだよ。
アクア、ここまで僕を育ててくれて、ありがとうね。
これからは僕が守ってあげるからね。
------- アクアより -------
だ、誰か「ラブラブだね~」と言ってあげてっ><