アクアの冒険日誌

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この日誌は、私のコンシェルジュ「カゲむしゃ」の記憶らしいプクよ。
真偽の程は、与り知らぬプクよー。

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あの人のことが大好きだったの。
ずっと見ていたかったの。
それだけで楽しかったんだー。

別に、特別に仲良しだったわけじゃあないの。
あの人はこのプクレット村の人気者で
演芸グランプリで３度も優勝した伝説のプクリポだし、
いつも相方のピリッポが側にいたからね。
私はいつも遠くから見ていたの。

信じたくないよ。
そんな私の憧れの人、アクアがもういないだなんて。
村のみんなの話じゃあ、今のアクアの魂は、前のアクアのそれとは違うんだって。
別人が中にいるんだって。

そしてその、新しいアクアは村を出て行ったの。
自分の使命を探すために。







心に空洞ができちゃったよ。
同じ村民同士だし、アクアとは年齢も近かったの。
だから、たまに話をすることもあったんだー。
アクアはいつも笑ってた。

だけどアクアはもう私の知らないアクアで、
村を出る時に、私には声をかけてくれなかったんだー。
私はアクアが村を出たことを、後から知ったの。
きっともう、ここには戻ってこないよね。。。






私、これからどうしようかー。

私の大好きな、色鮮やかで楽しいプクレット村。
この村は私のふるさと。
私は生まれてからずっと、この村で過ごしてきたの。
だけどアクアのいない今、この村で何をすればいいの？








ピリッポは村を出た。
プディンも。
・・・私も？

私が、居心地のいいこの村を出る？
旅なんて一度もしたことのない私が？
だけど・・・旅をすれば見つかるのかもしれないよね。
ここではない私の居場所が。
心の空洞を埋めてくれる所にたどり着けるかもしれないよね。



数日後の早朝、薬草をたっぷりと持って、
ついに私はプクレット村のアーチを潜ったの。







お天気良好！



つづく。