こんなに遅く 訪ねてゴメン
なんとか一人でやってみたけど・・・
うまくいかなくて
とても・・とても・・こわくなってしまった・・・
人には負けないものが
ワシには一つだけ・・・
・・・でも、ひとつしかなくて・・
必死にそれを 守ってきたけど
あきらめそうに なったんだ
大人になってくるとなぜか
素直になるのがむずかしいね・・
僕も同じと 微笑んで
「泣けばいいよ」と言ってくれた
不器用な君の てのひらが
ワシの背中で あたたかいから・・・
こおりついた気持とけだして
涙がとまらないよ
黒いランドセルに ボロボロの勇気と正義をつめこんで
泣きそうにドアを開けたらすぐ 机の下ひざ かかえてた
「男は簡単に泣くんじゃない」
あたたかいミルクをくれた笑顔
誰かによりかかり いつのまにか 眠った頃が
なつかしい
自分と違うことをしてる 人をうらやんだりしたけど
やっぱりワシは ワシだから
ダメな自分も 好きにならなくちゃ
パジャマ姿で送ってくれる
サンダルの音と「がんばれよ!」の声
暖かいミルクみたいだね
胸にしみこんでくる
月も 桜を揺らす風も
もう ワシの前通り過ぎないから
明日はきっと 今日よりもいい日に決まっている
・・・・きみがいて、よかった・・・