アメリカ人アホやなあ!
いきなり喧嘩売ってます。www
冗談は置いておいて、アメリカの大統領選挙、両候補者が非難の応酬を繰り広げ、
本質的な議論を放置したまま単なる人気投票で国家のトップが決まるという
振り返ってみれば歴史的にも例を見ない愚かな選挙戦でした。
「本質」という話が出たのでこの選挙の本質が何だったのかということを
考えてみる必要があります。
問題点は大きく2つに分けて考えられます。
1つ目の問題点は、既存の社会に対する不満です。
「今の社会このままでいのか」
平たく言えば、現状肯定:クリントン、現状否定:トランプ
2つ目の問題点は、現状を打破する具体的な提案があったか。
「では、どういう政策を実行するのか」
一言で言えば、クリントン:福祉の充実、トランプ:鎖国政策
どちらの政策が魅力的に映るかは、当のアメリカ人でなければ
想像力に頼るしかないのですが……。
正直、ファンタジーに過ぎるという批判は脇に置いておいて、
鎖国政策って魅力的だなぁ。www
はるこは実際「ガラパゴス経済圏構想」なんて過去にかなり真面目に
考えてみたことあったし。
と言ってはみたものの。
特定の宗教や民族を念頭に敵対的政策を取るのは賢明なやり方とは
思えないし、国家の存在意義って究極的になんなんだ、というところを
考えると、今更ながら福祉に本気で取り組み始めたオバマアメリカの否定は
早計に過ぎるというのが日本から見たはるこの感覚。
TPPに関しては…、
これは第二次大戦の契機となった「ブロック経済」の再来のようで
正直いい気はしません。
相互に予め取り決める以上、一方的な条約ではないといいながら、
「不平等条約改正」で明治日本がどれほど苦労したかという歴史もあるくらい、
貿易に国家が影響力を行使できるようにしておきたいという要求はあるのでしょう。
「自由貿易」が何のためにあるのかというと、経済的に特定の国が分断されてしまう
ことで追い詰められた挙句に暴発するという事態を回避するためにあるという点に
尽きるのであって、その原点を忘れ、経済的強者が弱者を食い潰していく免罪符に
なったのでは意味がありません。
他所の国のことだから、歯に衣着せずに言いたいように言ってきたはるこだけれど、
我が国のことを振り返って考えると…。
現状への不満だけを吸い上げて、現状の破壊や見た目を変えるだけで薔薇色の未来が
やって来るように語った勢力が選挙で勝利してこなかったか…。
今年の夏にNHKスペシャルで放送された「決断なき原爆投下」という番組が
あったのですが、そこで明かされたのは、軍人や政治家が保身のためにひねり出した
「苦し紛れの言い訳」が戦後一貫して原爆投下を正当化する理由としてアメリカ全体で
信じられていたという事実でした。
その過程があたかも、しがらみにからめ取られた日本の組織論を見ているようで、
結局、日本もアメリカも、おそらく他の多くの国でも、人間の本質は変わらない
ということなのかなと思います。(日本人の解釈の問題という可能性はありますがw)
話は戻って、大統領選挙。
決まってしまったものは決まってしまっているので、あとは実際にどのように
動くかを見守るほかないわけですが、現実的な判断が働くことを祈るよりないでしょう。
最後に、もう一度この一言。
アメリカ人、アホやなあ!
親しみと、同情の念を込めて。