(その1の続きです)
ここから入る「滅星の邪園」は、またまたソロ専用のフィールドギミックダンジョンでした。
最後まで行くと解かりますが、このダンジョンにはキラキラもなく、敵シンボルも存在しない。ストーリー1回使い切りのマップとなっていました。
前回の報われない全魔界マップ魔瘴エフェクトに続いて、なんともったいないフィールドギミックだろう。開発能力を全力で振り回してる感が凄い……。
>魔祖ガルド「貴様は 魔祖の血族を知っているか? かつて アストルティアを襲撃した 羅刹王バラシュナに連なる 異形の者どもだ。」
このガルドと言うNPCも「魔祖ガルド」と言う名前なのだから、魔祖の血族だと思うのだけど、自分で自分のことを「異形の者」と言う……?
血族と言うほどだからその「異形」は後天的に備えたものとは思えない。つまり、生まれた時から「異形」の形なのだろう。生まれた時からその形なのだから、自分にとっては「異形」でもなくでもなく、それが正しい形と認識されるはず。
それを「異形」と呼ぶとは……。
これは、シナリオライターが自分自身の視点で物語を書いており、自身の中に物語の世界観をまったく構築できていない証左となっている。ただ、シナリオライターに責任はないだろう。こんな程度のことは、編集班、校正班、監修役が指摘するべきものだ。どこを見て「ヨシ!!」なんて言ったんですか? 現場猫しかいない。
>魔祖ガルド「魔瘴よ……! 我がもとに集いて この身を 剛勇たる獣に 作り変えよ! 我が名は……起源獣ガルドドン!!」
相変わらず強化素材に過ぎない魔瘴の扱い。もうツッコむのも飽きてきました。
>魔祖ザーク「ウフフ……教えてあげようか? 本来の異界滅神とは 遠い彼方からやってきた 生命を鉱物へ 変容させる者だったんだよ……。」
アストロン……みたいな? アストロンは鉄塊化もその復元もできるので、さらに高位の呪文かもしれない。
有機物を無機物にする、と考えると解かりやすいだろうか?
有機物とは一般的に炭素を含む物質のことで、燃やすと二酸化炭素を排出する(燃焼に必要な酸素と、そこに含まれる炭素で二酸化炭素が出来るわけだ)。
イメージとしては、燃焼という過程を経ずに有機物を無機物に変質させる、炭素を強引に取り出してしまう感じだろうか?
>魔祖ザーク「水は砂に 草木は石に 果実は宝玉に。 神話時代のアストルティアは 生命が 死に絶える危機を 迎えようとしていた……。」
ごめんなさい。有機物を無機物に変えるものじゃなかったようです。水は有機物ではありませんね。
1つ前のセリフで「生命を鉱物へ変容させる」と言っているのですが、「水」を生命と考える概念は、現代科学には存在しません。現代化学では説明出来ない設定のようですね。いくらファンタジーとは言っても、説明できない物に説得力を持たせてプレイヤーに体験させることはなかなか難しいぞ。世界観の理解が追いつかず、ロールプレイが不可能になってしまうのだ。
>魔祖ザーク「……でも 僕たち魔祖は ジャゴヌバ様の おそばにいることで 何万年も生きる 不滅の者となったんだ。」
生命を鉱物に変える神のそばにいると、何万年も生きることができる? たった1行の中に矛盾を含んだ凄いセリフだ。
まぁ……こんな所で何万年もずっと1人で過ごしていたら、そりゃ思考能力も死ぬよね。それはもう、生きながら死んでいるに等しいコト……と言う話なら、それをよく表現できているセリフと言えるかもしれない。単純にDQX開発陣がミスしているテキストの不具合なのかもしれない。さて、正解やいかに。
>魔祖スコル「……私たち魔祖は 神話の時代 アストルティアの賢者と 呼ばれていました。」
>魔祖スコル「遠く彼方より飛来した 異界滅神により 鉱物化し 滅びゆく世界を 女神と共に 守らんとしたのです。」
アストルティアの賢者と呼ばれていた者が、魔祖ガルドの話ではアストルティアを襲撃していたらしい。
おそらく創生神ルティアナによる魔界の断絶に関わる話なのだろう。Ver.5.4 で語られた魔界誕生の話とリンクする所がある。
アストルティアから切り離され、魔界に取り残された人たちが、あっという間に「神によってほどこされたアストルティアと魔界の空間の断絶」を食い破ってアストルティアに襲撃をかけているらしい。いつものガバガバ断絶である。
なるほど「魔祖の血族」と言いながら、血族ではなかったのか。異形の姿も後天的に変異したものだったようだ。
>魔祖メゼ「我が名は 魔祖メゼ。 ……無意味に あらがい続けるのは よせ。 この世界は 必ず 滅びる。」
アルウェーンに連れてってあげようか?
(その3へ続く)