我が酒場には、とあるオーガの男性がいる。
彼の名はセンリ。
日課は自宅と近隣の畑の世話とグレン城前の階段ランニング、武器納品。
趣味はホームバーの内装いじりとふくびき券集め。
長髪を肩に流し、髭を蓄え、
真っ赤な身体にしゅうれんぎを纏った彼ですが、
その偉丈夫な佇まいに反して、争い事は好まない性分のようで
その筋肉が振るわれるのは
もっぱら鍛冶場で武器を打つ時くらいだったり。
そんな彼が、先日趣味のふくびき券集めに精を出していた時の事。
シュリナに演技指導を依頼されるも、今日の依頼内容は彼には難しい様子。
周囲に助っ人を頼む。
と、こちらをじっと見つめて来るオーガ女性の姿が。
手伝いをお願いできますかと伺うと、その人もそれは難しいとの事。
ただ、貴方が知り合い似ていたので思わず見つめてしまったの。
お詫びに手伝い出来る人を連れて来るわ。
いや、わざわざ連れてきていただく程の事では・・・。
そんなやり取りの最中、別の人から手伝いの申し出が。
見つかったようですね、では私はこれで。
そう言って彼女は颯爽とグレンの喧噪に消えて行った。
知り合いに似ている、と言うが彼はなかなか濃い出で立ちをしている。
そうそう居なさそうなものだけどな・・・。
一部始終見ていたそんな私の疑問も他所に、
目当てのふくびき券を手に入れた彼は
助っ人に礼をしてさっさと次の街へと向かう。
次の目的地はアズラン、マイタケ亭。
今日も三ヶ月に一度街に出るか出ないかの彼には、
到底達成出来なさそうなお題が出される。
またも、周囲に手助けしてくれそうな人を探すと
すぐにエルフの女性に声をかけられた。
偶然にも私の知り合いだ。
礼を述べ、私の名前を出す彼。
「いや、さっきは失礼w」
「? さっき?」
「グレンで用もないのに声かけたからさw」
そこで気が付く。
彼女の名前が、グレンで出会ったオーガの女性と同じ名前だという事に。
「別キャラか!」
「そそw で自分酒場所属やからさ〜」
「もしかして似てるって・・・リセンにか!?」
やはり作り手、操作主が同じだと
どこか似た香りがするのでしょうか・・・。
(この日誌は実話を元にしたフィクションです。