レイジの冒険日誌

第19話「堕ちた天使」

帝国城の地下にある閉ざされた牢獄を進んでいくリリィ達。
この地に囚われてる幽霊達によると、ここはガナン帝国がとある天使を捕らえてその力で様々な実験を行っていた場所とのこと。
皇帝は兵士の魔物化を試みたようですが失敗し、それにより帝国は滅んだようです。
牢に囚われてる天使達を次々と解放するものの、最奥にも囚われている天使が居るというので引き続き下へ降りていきます。
長い通路を通って一番奥へ辿り着くと、物々しい雰囲気の部屋の中央には四肢を鎖に繋がれて身動き取れずにいる謎の天使を発見。
リリィは鎖を外してあげますが、天使は不穏な言葉でこれまでの恨み辛みを吐き出すから只事ではありません。
どうやら彼こそが闇竜や魔帝国、三将軍や皇帝を復活させた模様。
長い間囚われ続けたせいか心が壊れており、世界制服の野望を果たせぬまま朽ち果てた皇帝を哀れに思い魔物として蘇らせたと分かります。
人間への深い絶望と憎しみを露わにするその人物こそ、かの偉大なる大天使エルギオス本人でした。

いつの間にか仲間が居なくなっており、独りで堕天使エルギオスと戦う破目になってしまうリリィ。
堕ちたとはいえ上級天使に逆らうことができない下級天使はあっさりとやられてしまいます。
300年間囚われ続けて憎悪の力を蓄え続けたエルギオスは既に神をも超えているとのこと。
天使界や神の国を襲った邪悪な光もエルギオスが放ったものと分かり、神に成り代わり人間と天使を滅ぼそうと考えている様子です。
まずは神の国を我が物にしようと闇竜バルボロスを従えて空へと飛び去って行きます。

サンディに起こされて意識を取り戻したリリィの前に、かつてナザム村でエルギオスを助けた女性の幽霊ラテーナが現れます。
彼女の話によるとエルギオスはナザム村で帝国軍を退けた後、これ以上は傷を負った体では戦えないだろうとラテーナに心配されて隠れておくことを勧められた模様。
それをエルギオスは断りますが、ラテーナは傷薬だと騙して眠り薬を飲ませ無理やり気を失わせたようです。
ところが村長であるラテーナの父親が村と引き換えにエルギオスを帝国に売ってしまったことで計画が破綻。
しかも帝国軍はエルギオスの身柄を確保すると約束を違えてラテーナ達を殺してしまったとのこと。
エルギオスはラテーナも裏切ったと思い込んでるようで、ラテーナは彼を探して謝るために幽霊となった後もずっと探し続けてるのでした。

アギロが迎えに来て救い出した天使と共に天使界へ戻るリリィとサンディ。
ラフェットによると役目を終えた天使の魂は夜空の星となるそうで、イザヤールもきっと宙からリリィを見守っているはずと慰めてくれます。
長老オムイに全ての真相を話すと落胆され、哀れなエルギオスをどうか止めて欲しいとお願いされますが、下位の天使は上位の天使に攻撃できないという縛りプレイがあるためどうしようもありません。
現時点でエルギオスより上位の天使はおらず、誰にも彼を止めることはできないのです。
困り果てたリリィに女神セレシアが応えてくれ、世界樹の許まで来るよう言って来ます。

世界樹となったセレシア様はエルギオスの憎しみと悲しみを感じ取り、これ以上罪を重ねさせてはならないと彼の魂を救うのを諦めていない様子。
リリィがこれまで助けて来た人々の清き心から星のオーラを集め、新たなる女神の果実を生み出します。
それを食べれば人間になってしまう代わりに天使の理に縛られなくなるとのこと。
エルギオスに対抗できるようにはなるものの、永遠に等しい寿命と天使の力を完全に失ってサンディ達の姿も見えなくなってしまうようです。
苦渋の決断を迫られるリリィですが、掛け替えのない世界を救うために決意して女神の果実を口にします。
そして二度と戻って来れない気がするので宝箱の取り忘れが無いようあちこち入念に調べ回ってから神の国へ出発するリリィでした。 エルキモすってサンディの台詞だったのね(´・ω・｀)