レイジの冒険日誌

第27話「宿王グランプリ」

リリィの活躍によりセントシュタイン王国も平和になった為、新たな宿王を決める“宿王グランプリ”の開催が決定します。
現宿王のリッカの宿屋には1次審査としてセントシュタイン国王が泊まりに来るそうで、酒場のルイーダは張り切って準備しようという心持ちです。
その為には国王陛下を持て成す最上級の品を用意して欲しいと、リリィは果てしなきお使いの数々を頼まれます。
なんとかかんとかお持て成し品を集め終えルイーダに渡し、皆で早速王様を迎え入れる準備をする事に。

するとそこにみすぼらしい格好の男が泊まりにやって来ます。
如何にも貧乏そうな男は碌に食事も取ってないようで、僅かなお金しかないけど泊めて欲しいと言って来ます。
そんな客にも誠実に対応し、金額以上のお持て成しをして歓迎する優しいリッカちゃん。
しかしその貧乏なお客に折角用意した最上級のお持て成し品を提供してしまいます。
しかもその直後に王様が来店し、特別扱いせず先程のお客と同じ対応をするから驚きです。
その後もリッカは貧乏なお客と王様に全く同じ接客を行い続ける為、ルイーダも心配そうに見つめてました。

翌朝、貧乏そうなお客からは大喜びされ、王様からはそれなりにお褒めの言葉を頂くリッカ。
最後まで変わらない接客を行うと、突然貧乏そうなお客が口調を変えて彼女を褒め称えます。
彼の正体はなんと本物の国王陛下だったと分かり、見掛けに騙されず本物を見抜いた彼女に大満足して帰って行きました。
もっともリッカ自身は正体を見抜いた訳ではなく、どんなお客様であろうと変わらない接客をする事こそが最高のお持て成しと考えたようです。

数日後、1次審査の結果がリッカの許に届きます。
結果はもちろん合格で、次はグランプリを決める決勝戦に挑む事に。
決勝はオーナー同士の戦いとなるようで、パートナーと共にセントシュタイン城の玉座まで来るよう書かれていました。
オーナーはもちろんリッカちゃん、そのパートナーにリリィが選ばれる事となります。
リリィ達が玉座に着くと他の参加者も集まって来て、王様の宣言によりグランプリ決勝戦がついに開幕。
勝負方法は宝の地図のダンジョンに潜り、宿屋にとって一番大切な物を取って来るという内容です。
強力なライバル達に後れを取るまいと早速ダンジョンへ潜ってアイアンブルドーを数時間狩り続けるリリィ達。
しかし宿屋にとって一番大切な物を一向に落とさず、いつになったら手に入るのかリッカは戸惑います。
さすがの彼女も諦めムードになりますが、諦めずに魔物を狩り続けるリリィの姿を見て何かを悟った模様。
宿屋にとって一番大切な物が分かったと言い放ち、何も持たないまま帰って王様に報告する事になります。

他の参加者も戻って来て王様に次々と宿屋にとって一番大切な物の答えを報告します。
皆アイアンブルドーのドロップ品がそれだと言いますがリッカだけは異なり、宿屋にとって一番大切な物とは宿を一緒に支えてくれる仲間だと回答。
それに対して見事な正解だと宣言したのはなんとリッカのお爺ちゃんでした。
実はリッカのお爺ちゃんこそが世界宿屋協会の会長であり、お客様を持て成す心と共に働く仲間こそが一番大切だと教えてくれます。
これに心から納得し、リッカこそが新たなる宿王に相応しいとグランプリのトロフィーを贈呈するセントシュタイン王です。
見事宿王の称号を得て亡き両親へ涙を流して喜びを報告するリッカちゃん。
リリィにも心から感謝を述べ、時々で良いからまた冒険に連れて行って欲しいと言ってくれました！
ついにリッカの宿屋の看板娘三人が全員仲間になりアクアめぐみんダクネスを一斉解雇しようとするものの、またLV1から育てるのはさすがに面倒だと考え引き続き冒険の旅へ向かうリリィです。 クリスマスイベントでリッカちゃんにまた会えるかな？