ブーンブーン
部屋の中で何かが飛ぶ音が聞こえて来る
撮影場所:タンスタ
あいつだ「ハエ」だ
寒くない時期になると人間にとって嫌というくらいお世話になる、文字通りの「お邪魔虫」。特に危害を加えている訳じゃないけど、お邪魔だから潰してしまえ
ちょっと待った。潰すのなら、ハエ のお話を聞いてから潰さないかい?君は強いんだから、彼等を駆逐する事なんていつでも出来るだろう?
ハエはハエ目に属する昆虫の内、ハエ亜目・縫短歌角郡・ハエ下目に属するものの総称なんだ。たった今wikiで調べたんだけど、中々複雑で難しいよね。けれど、生物学って大抵こんなもんだよ。因みに彼等が最初に誕生した時代は意外にも古くて、中生代の三畳紀には最初のハエが現れていたそうだよ。この頃は古いタイプの恐竜達が現れていたから、ハエは恐竜の同期にあたる存在と言っても良いのかもしれないね
ハエの主食は言わずもがな...だよね
腐った肉とかもそうだけど、花の蜜とか果物とか何でも食べる雑食さんだ。人間の言葉で言うと、好き嫌いがないって事だね。ゲテモノも美味しそうに舐めまくるから好き嫌いどころか、悪食の域に入っているけど彼等のその何でも食べる精神が、今の時代まで生き永らえている理由なんだと思う。因みに人の涙とか唾液も啜るみたいだよ。もしかしたらティラノサウルスとかプテラノドンの涙を飲んでいたハエも、古代にはいたのかもしれないね
ハエの凶悪さは底知れぬ食欲だけではない!見た目凄い気持ち悪いよね
動物というより機械のそれに近いメカメカしい複眼に、気色悪い毛の生えた身体、不快な音をたてる羽根...生物離れしたその外見に生理的険悪感を覚えている人は多い筈。ハエ=気持ち悪い文化は勿論今に始まった訳ではなく、昔からそれはあったんだ。ハエを悍しい存在と恐れられる文化は紀元前からあるみたいで、その恐怖の象徴として有名な存在に「ベルゼブブ」がある
ただ生きているだけなのに悪魔にされるって凄い事だよね...。しかもベルゼブブは数多の悪魔達の中でもナンバー2と謳われる程の実力者で、何と悪魔のトップとされているサタンをも凌ぐ力を持っているそうな。ハエが見たら何て思うんだろうね
あれ、何かその辺のハエが自分より強く見えてきたぞ...
神話化されるくらいハエは恐れられてきた!しかし悲しきかなハエは人間、ひいては地球にとって無くてはならない存在なんだよ
ハエがいるからこそ汚いものや死骸が色々な場所から消え、結果地球が綺麗になっている。もしかしたら彼等が不快に見える理由は、生物が出す穢れを取り込む事を買って出ているからなのかも、しれないね。聖人は常に迫害されるという言葉があるけれど、これはもしかしたらハエにも当て嵌まるのかも...ね?
ごめんごめん話が長くなっちゃった。確かハエ潰すんだったよね。じゃぁ、ハエがいる事の感謝を込めて...潰そうか
あれ、いつのまにかいなくなっちゃってる。え?話を聞いてハエを殺す気が失せた?喜んで良いの...かな?