ジャイラ密林に存在していたと噂されている歴史に埋もれたある呪術師のお話
むかしむかしの更に深い昔のこと。カヌーで1人船旅を満喫していたあるプクリポが嵐に巻き込まれ、レンダーシアの外れにある森、現代でいうジャイラ密林へと漂着しました
流れ着いた時には荷物もない正しく裸一貫の状態。ここに流れ着き彼が最初にとった行動は、森にある素材を活用し着の身着を作る事。裸OK種族の筈なのに服等を作った理由は恥ずかしかったから。今の時代100%裸族というプクリポオンリー部族が根付いておりますが古の時代にそういう風潮はなく、裸=恥ずべきものだったそうですよ
数少ない彼の記録を元に描かれた彼の肖像画
現代にも息づいている部族の呪術師「シャーマン」と酷似している姿から魔術に精通しているという説が最初有力視されていましたが、古代プクリポは原始的な生活をしていたという新発見が後にあった事によってそれは覆され、今では偶々そういう格好になった説が100%を占めています
魔法の使えないシャーマンはただの棒持った人同然。不幸にもここには巨大で強大な存在が闊歩する秘境の地、非力である彼は常に自分より背の高い草に隠れながらの生活を余儀なくされていた事は、想像に難くありません
しかし彼が纏っていたとされる装束は凝っていて大変立派なもの。多くの素材を要するであろうその装束を作り出した事から探るに、危険に臆するどころか寧ろ森の冒険を満喫していたのかもしれませんね
先に書いた通り彼の記録はあまりに少なく、今では彼より後の時代の名もなき誰かが紡いだ物語の人物であるという説が今の時代に浸透しています
彼の存在を知る者はとうにおらず、いるとしたら物言わぬ密林だけ。いたかもしれなかったしいないかもしれなかった。そんな彼を探る歴史学者も一握りながら存在している。されどそれは叶わず。時間に埋もれた歴史を掘り起こす事は、実際その時代に行かないと無理な事なのだから