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団長の盟友

シュンヤ

[シュンヤ]

キャラID
: WG462-849
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 122

ライブカメラ画像

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シュンヤの冒険日誌

2019-08-23 00:27:01.0 テーマ:その他

『蒼天のソウラ』二次創作 真の太陽の足跡 第二話「鵺の村」

そしてカルラは仲間たちのもとを去った。離れる日は月のない夜を選んだのだが、足元も見えない闇の中でも何人かに気づかれている気配を感じた。彼らは皆手練れの冒険者たちであるし、まして隠密活動をともにしてきた者たちには隠しごとなどできるはずもない。しかし、仲間たちは皆、息を殺してただ黙って見送ってくれようとしていた。
――さようならだ。
心の中で別れの言葉をつぶやいて、太陽も月もない昏い闇の中へ、ゆっくりと足を進めた。
「今夜はここで休もう。」
誰もいないのに声が出てしまった。幾分疲れているのか。それとも仲間がいつもそばにいた日々の名残なのだろうか。
村を離れてから見通しの良い街道を歩いてきたせいもあるのだが、そもそもウェナ諸島は開けた土地が多いため、物影が少なく、なかなか落ち着いて休むことができずにいた。とはいえもう、二晩もほぼ歩きどおしだ。さすがに疲れがたまり始めていたし、なにやら雲行きが怪しくなってきていたので、魔物が少なく身を隠せるような場所を探していたところ、ようやくちょうどいい巨木と茂みを見つけたのだった。見上げると、ウェナの巨木の庇の上では、どんよりとした雲が重みを増しており、辺りに雨の臭いが濃くなってきた。鼻の奥まで湿気がこもる。
草の上に腰を下ろして周りを見回すと、あらためてここいらの草木や花が、色や形、匂いやざわめきまで、自分の生まれたエルトナ大陸とはまるで違っていることに気づく。子どもの頃から草木に囲まれ、森や山野で育ったというのに、このあたりの草花に囲まれていても、全く懐かしさが感じられない。むしろ、落ちつかないとも言っていいほどだ。
――そういえば、昔のことなど、久しく思い出すことがなかったな。
ぼんやりと、記憶の彼方にあった幼い頃の村の姿を思い出していた。
軽く目を閉じると、古い記憶が蘇ってくる。

極めて当たり前のことだが子どもには必ず親がいる。おそらく自分にもいたのであろうと思うのだが、残念ながら親がそばにいた記憶はない。しかし、そのようなことは、自分が幼い頃を過ごした村においては当然のことだった。
自分には、親の記憶はないが、家族の記憶はある。兄弟も常に十人ほどいたように思う。しかし、その家族には血のつながりというものがなかった。兄弟とは、寝食を共にするものの、いずれどこかへいなくなり、そしてまたどこからか連れられて来るのだ。そんな兄弟のほかにも家長と数名の師匠達がおり、その集団のことを、自分たちは家族と呼んでいた。
村の名前は、「鵺(ぬえ)の村」と呼ばれていた。村には、妖(あやかし)の鵺の姿そのままに、四つの獣の名前を冠した家が存在していた。
まず、村長の一族が「猿(えん)」家といった。彼らは村を支配しており、村人は誰もその一族に逆らうことはできなかった。そのほかの三つの家は、「虎(こ)」の者、「狸(り)」の者、「蛇(じゃ)」の者と呼ばれていた。「猿家」も含め、この村の者は皆、ある高貴な御家に仕えることを定められており、家ごとに役目が与えられていた。猿家は当然、村全体の管理と監視を任されていたのだが、それ以外は、「虎」の者には警ら、「狸」の者には刑罰、そして自分の家である「蛇」の者には隠密の任が命ぜられており、それぞれの家の者は、死ぬまでその任を解かれることはなかった。
村の子どもたちは皆、物心がつく前から、獲物のとり方をはじめ自然界で生きるための知識をあらかた仕込まれて育つ。幼い頃から自分の食料は自らまかない、病にかかれば自ら治療するよう教えられる。そこで教わったことを理解していなければ、年端もゆかぬうちに死ぬこともあるし、知識を誤って覚えたせいで死ぬことも珍しくはなかった。努力と鍛錬が足りぬ者は死ぬということを、生きていく上で当たり前のこととして育つのだ。
ただし、運が良ければ命を救われることもあった。自分が九つのとき、原因は覚えていないが、三日三晩高熱が続いたことがある。その時、五歳年上の兄が「毒には毒が効くことを試したい」と言い始め、熱にうなされておかしなことを口走る自分に対し、幻覚剤を投与した。家族全員が興味深く見守る中で二日ほど経つと、徐々に熱が下がり始めたそうだ。今考えても本当に幸運なことだったと思う。なにしろ兄の探求心が無ければ自分の命はそこで消えていたのだ。
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