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団長の盟友

シュンヤ

[シュンヤ]

キャラID
: WG462-849
種 族
: エルフ
性 別
: 男
職 業
: バトルマスター
レベル
: 122

ライブカメラ画像

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シュンヤの冒険日誌

2019-09-16 23:29:21.0 テーマ:その他

『蒼天のソウラ』二次創作 真の太陽の足跡 第四話「任務」

高揚していた。
その時の自分は任務に対して命を懸けるということに大きな喜びを感じていたのだ。
もしかすると元服したばかりの身に与えられる任務など大したものではないのかもしれないとも思ってはいた。密偵との連絡や単なる運び屋ということもある。しかし、そんなことは小さなことだった。初めての任務なのだ。どれほど単純な任務であっても、兄たちの後を追い、命の危険をすり抜けて重大な任務の一端を担うことに変わりはない。ようやく自分もこの世界に命をぶつけることができるのだ。

峠二つを夜通し歩き、予定よりも幾分早く村長から伝えられていた御屋敷に着いた。弾む息を整えると、あらかじめ言われていたとおりに御庭へ忍び、お声掛けをじっと待つ。 やがて夜が明け、しばらくすると、髪を短く切りそろえた童子が2名現れる、抑揚なく甲高い声で尋ねてきた。
「鵺の者か。」
「はい。左様に御座います。」
「腕は立つのか。」
「精進して御座います。」
「人を殺めるに躊躇はないか。」
それまでの質問と全く同じく、感情の感じられない淡々とした物言いにうすら寒いものを感じながらも、隠密の家に育った者としては、躊躇なくこう答えた。
「そのために生きて御座います。」
「この者だ。」童子がきれいにに折りたたまれた一枚の紙を差し出してきた。
童子の足元に近づき両手ですくうように紙を受け取ると、丁寧に開く。
「報告はいらぬ。」童子は返事も待たずに踵を返すと、足音も立てずに立ち去っていった。
紙に記された名を見てしばらく動くことができなかった。そこに記されていたのは我が村の村長の名であったのだ。


――出来るのか。いややるしかないのだ。しかしなぜ――
帰路に就く中、初めは葛藤もあったものの、そのうちどう闘うかということに頭を巡らせていた。任務である以上選択の余地はない。ただ、熟練の戦士である村長相手に、全力で挑んだとして勝てる保証はほぼない。どうやれば――
気づけばもう村が近かった。すると、風に乗って村の方から油の臭いがしてくる。
――なんだ。何が起きている。
朝の高揚は完全に吹き飛んでおり、混乱する思考が頭の中を勝手に増殖する。それを必死に押さえつけながら油の臭いに包まれた村の中に入ると、今やるべきことを冷静に分析しつつ慎重に進んだ。
――落ち着け。まずは状況分析だ。なぜ村に油がまかれているのだ。一体誰が――
命令の内容から尋常でない事態なのだろうとは思っていたが、この状況は想像を超えている。
しかし、答えが出ぬまま辿り着いた村の広場で、さらに愕然とさせられる光景を見せられた。
――なんだこれは。
そこには村人たちが無造作に集められていた。
身動きせずに体を寄せ合う村人たちの肌はすでに土色がかっており、糞尿に勝る狂った臭いが漂い始め、油と混じって鼻や口の奥に差し込んで来て胃袋を殴りつける。嗚咽を必死にこらえる中で無意識に目が友の姿を見つけた。昨日この肩をつかんだ手は本物の岩のように固くなっていた。

村長の家に着くと、一振りの太刀を握り締めた白装束の村長が出迎える。
「儂を殺すのだろう。」落ち着いた声でそう語りかける表情は暗くて見えなかった。ゆっくりと外に歩みだしてきた村長の後ろで家の奥から炎が大きく噴き出す。燃え盛る炎を背に、一歩、また一歩と村長が歩み寄って来る。
「わかるか。御屋形様が変わることとなったのだ。過去の記憶は全て捨てられ村は一新されるのだ。おぬしは今、試されている。儂を殺し、新たな組織を作る礎となるのか、それともその力足りず、儂に殺されるのか。まあどちらにせよ儂は消されるのだがな。新しい刷り込みに年寄りの経験は邪魔なだけだ。」
「なぜ私が。」
「若く、賢く、そして純粋だからだ。さあもうよいだろう。できるものなら見事儂を介錯して見せよ。そうして新しい村を興すがいい。」
聞きたいことはたくさんあったが、問答無用とばかりに村長の太刀が殺気を纏う。
「できなければこの村の歴史とともに消えるのだ。」
村長の背後から噴き出した炎は龍のごとく、村中にまかれた油を飲み込みながら燃え広がり、一瞬のうちに辺り一面を火の海と変えた。
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