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かわいそうなみならいあくま

チグサ

[チグサ]

キャラID
: WV250-604
種 族
: エルフ
性 別
: 女
職 業
: 旅芸人
レベル
: 131

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写真コンテスト

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チグサの冒険日誌

2022-04-25 04:03:45.0 2022-04-25 04:05:26.0テーマ:その他

その7 【DQⅩ茶番】 刈り取れ! ネル子さん


 ウェディの若者は苦戦していた。
 傷つきながらも剣を構え、男らしく巨体と対峙している。
 後ろにはエルフの女のコ。まだ幼く、この状況に怯え、頭を抱えて震えている。
 若者は彼女をかばう様に立ちはだかっていたが、深手を負ったのか、片膝を着いて相手を睨むのみ。
「く……っ、こんなところになぜ、ベリアルが……ッ?」
「ぐふふふ、ただ偵察するのも飽きてきたしな~ぁ。ちょうど腹が減っていたところだ。よし、決めたぞ。お前らを食ってやろうか!」
「ちっ、ここまでか……。すまない、君だけでも、逃げるんだ……!」
 ウェディの若者は呻いた。
「ぐははは、このワシから逃げられるとでも思うのか!」
 迫り来る悪魔、ベリアル。
「いやーぁ! だれかたすけてーぇッ!」
 堪らず泣き叫ぶエルフの幼女。
 と、そこへ。
 漆黒の外套を翻し、双角に陽を浴びて、ひとつの影が飛び出した。
 纏うは暗闇、心は正義、今、颯爽と舞い降りる!
 刈り取れ! ネル子さ――、
「おいしくないですからぁ! エルフは、おいしくないですからぁ!」
 わめき出したエルフ幼女。
「……あっれぇ~?」
 ネル子は完全にタイミングを逃した! 
「こんちゅうのあじ、だからぁ! きっと、セミとおんなじあじがするからぁ!」
 わめきつづける幼女。てか、セミと一緒って。あれか? 薄っぺらい羽根が付いているからか?
「このひと! このひとのほーが、おいしいですからぁ!」
 なんと!
 ようじょは ウェディ男を ゆびさした!
「うおおををぉッ! 俺ぇぇえええッ?」
 ウェディの若者はビックリだ!
「にてよし、やいてよし、うぇでぃは、いそのかほり、おさかなのあじ、ですからぁあああッ!」
 なんと!
 ようじょは こんらんしている!
「さぁさぁ、そのふぉーく、みてぇので、ぶっすりと、さぁ! たたきもおっけー、さぁさぁ!」
「ちょ……、押すな……、バカやめぇ……ぐぇっ!」
 ようじょは ウェディ男の せなかを
 ぐいぐい おしている!
「う~ん。ワシ、魚料理苦手なのよねー、出来ればお肉がええな~ぁ」
 ウェディ男くんの顔面がベリアルのお腹に引っ付いて、ぶにぶにっとなった頃、
「や……、やめなさぁ~~~いッ!!!」
 ネル子、絶叫す。
「おねぇちゃんだぁれ……?」
 幼女は押す手を止めた。
「く……ッ、新手の魔族か……ッ?」
 ウェディの若者はやっと解放されたが、もはや瀕死の状態である。
 しかし!
 おいうちを かけたのは ようじょだ!
 気を取り直して。
「そのヒトたちを放しなよ! でないと、あたしが、刈り取っちゃうかんね!」
 ネル子は キメた!


 つづく!
※この物語はフィクションです。
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