『ニャーニャー』
『ニャーニャー』
路地裏で悲しい鳴き声がこだまする。
どうやら捨て猫のようである。
左からマーブルン
そして中央の白猫
右は・・・捨て猫ではないようだが悲しい表情で空を見上げている
名前はお互いに知らない。
ここは生き物が捨てられるスポットにでもなってしまっているのだろうか
偶然に3体が同じタイミングで捨てられてしまったようだ。
初めての対面がこんな場面とは悲しくもあるが
3体はどこか少し安心感もあった。
しかし会話は無く
無常に時間が過ぎるだけであった。
そして
2時間ほど経っただろうか。
「コツコツ」
どうやら人が来たようだ。
この時とばかりに
鳴き声が大きくなる。
『ニャー!ニャー!』
いかに可愛く見せるかも大きなポイントである。
本能的に彼女たちも一生懸命アピールをした。
「まー大変!大丈夫?あなたのご主人様は居ないのかな?」
青髪の少女はマーブルンに声を掛け
共に立ち去って行った。
『にゃぁ・・・』
白猫は力無き声を一つあげて少し眠った。
男の子も眠ったようだ。
しばらくすると
「どしどし」
また人が来たようだ。
彼女はすぐに目を覚まし精いっぱい鳴いた。
そして精いっぱい演技をした。
しかし
「お!お宝じゃねぇか」
緑のマントをまとった大男は宝箱を担いで立ち去って行った。
『・・・・・』
彼女は鳴く事もせずまた眠った。
おなかも空いて無駄な体力は使わないようにしてるのかもしれない。
さらに時間が経ったがあれからは誰も来ない。
「ぐぅ…」
おなかが鳴った。
3体の時にあった小さな安心感も今は完全に消し飛んでしまっている。
彼女は不安で押しつぶされそうになっていた。
「ぐるぅ…」
また鳴った。
彼女はおなかが空いて眠る事も出来ず
このままじゃいけないと思い、あてもなくゆっくりと歩き出した。
どれくらい歩いただろうか。
『あのマーブルン元気にしてるかな?』
『あの男の子も上手にやったわね』
彼女は彷徨いながら一緒に捨てられていた2人の事を思い出していた。
『あーおなか空いたな』
『海に行けばお魚獲れるかな』
そんな事を考えながら彼女は自然と海の方へと歩いて行った。
『あれ?向こうでキラキラしてる所は海かな?』
『なんか目がかすんでよくわからないや』
彼女の体力はもう限界に近い。
そして
「ばたっ!」
無常にも彼女は海を目の前にして倒れてしまった。
「・・い!大・・・ぶか!?」
彼女は意識が薄れていく中
誰かに声を掛けられた気がするが
そのまま気を失ってしまった。
~~そして数年後~~
「マンマー様!お食事の時間です!!」
『・・・』
「マンマー様!?」
『あぁごめん、ちょっと昔の事を思い出しててね』
「ビックリしたニャ」
『そうだミャルジ』
「ニャ」
『あんたの祖先に虹色のしましま猫は居ないかい?』
「ニャ!!?話した事あったかニャ?」
『いやそんな気がしただけさ』
「おいらのひいじいちゃんは伝説のマーブルンニャ」
『・・・そうかい。私はあんたたちみたいな孤児を見るとついお世話をしたくなるんだよ』
『この島にもたくさんの親無し猫達が住み着いたねぇ』
「すべてマンマー様のおかげニャ!」
『いやいや本当の救世主はあの時の・・・・渡し守の・・・・』
「???」
『さて食事にしようかね』
「はいニャ」
『いつかお礼に行かなきゃね』
「???」
~~fin~~