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英雄の魔女

リンドウ

[リンドウ]

キャラID
: HS978-681
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: 僧侶
レベル
: 124

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リンドウの冒険日誌

2020-10-15 07:19:26.0 テーマ:その他

【海底離宮攻略前日譚】壊れた世界、歪んだ奇跡⑭【蒼天のソウラ二次創作】


「首尾はどうです、皆さん。」
「ふう…まだ除染は済んでいません。ここは特に汚染が酷くて。」
「了解です。私も少し手伝います。」

村の最奥への道を閉ざす魔瘴の浄化作業にあたって、メインとなっていたのはねるの植物操作だった。
呪文での解毒や解呪が不可能な魔瘴の汚染地帯の場合、それらに木々を植え、植物の解毒作用や適応能力を以て解呪可能なレベルにまで分解する。それがねるの役割で、ウサ子は植物の能力向上、ユウリが幻魔による外側からの浄化補助だ。
ブラオバウムは解毒などの分野は専門外であるが、複雑な混ぜ物の分離なら手が届く。ねるの生育させた樹木内の呪物を読み取り、分解を手伝っていく。

「それにしても…こんな魔瘴の濃い場所で生長できる木々を育てられるとは、すごい技術ですね。」
「いえ。これも、村に伝わっていた技術でして。」
「…ああ、すみません。言いたくなければ…。」
「いえ。言いたくないことなら、皆さんは言わなくてもいいとおっしゃってくださいましたが…私も自ら突入部隊に応募した冒険者ですから。お師匠様のお客様扱いは違うでしょう。」

ねるの瞳にもう迷いはなかった。
レイダメテスの大戦の頃、村の先祖たちが戦った魔族の中に、植物を操る者がいた。
初めは、手下の植物系モンスターに適当に戦わせていたのだが…こちらの炎や毒を使う魔法使いを見て態度は変わった。
植物系統の敵を相手にする場合、その侵食能力によって生命力を著しく奪う戦法は極めて有効だ。殴り合いでは難しくとも、炎や氷、毒や細菌などの方がはるかに効果的だ。だから、その魔族もそのように対応したのだが…。

「…端的に言って、全く歯が立ちませんでした。」

現代でもたまに、地球を最も汚染したのは人間だ、というような言論が飛んでくるが、それは地球を好きなように作り替えてきたという人の傲慢だ。
本当に生命の繁殖によって地球を作り変えてきたのは、虫や植物、微生物といった種だ。植物に至っては、本来なら有毒だった酸素を地球上に生み出した存在なのだから。それらからすれば、人などまだまだと言える。
その魔族は、植物という種の生命力を体現したかのような化け物だった。木っ端微塵に吹き飛ばされようがすぐさま再生し、炎も氷も毒も、あっという間に効かなくなった。その魔族は、植物の体内で抗体を作っていたのだ。
以降、その戦いの決着がどう終わったかは分からないが…そういう経緯もあり、イオリ村は植物系統の魔術の研究にも没頭していった。あらゆる植物を殺す毒は、そういった経緯で生まれてきたらしい。ねるの魔術もまた、そういった敵へのテストサンプルのような継承をしていた。

「なので、その植物の適応力の再現の術も、私は幾分か授かっているんです。まあ、オリジナルの能力とは大分格落ちですけど。」

ねるの魔術も、そういった魔瘴や毒に強い植物を育てることができた。時間があれば魔瘴の地でも枯れないどころか、時間によって完全に適応し分解できるものを作れるだろう。ミニ世界樹と言うのがわかりやすいか。最も、これだけの技術も村の外には出なかったのだが。

「とはいえ、今は時間は味方ではありませんからね…。今の私の魔術ではこの速度が限界で…。」
「呪いは私が解呪してるけど、強くてなかなか離れない…!」

自称、見習い魔女っ娘ウサみん。しかして彼女は未熟などではない。ホスピタリティに優れ、突入部隊の中で数少ない回復要員だ。その彼女の腕を以てしても、呪いを完全に解呪はできていない。このままでは合流できても足止めを喰らってしまう…が。

「ウサみんさんも無理はしないで。…ここは、私がやります。」
「え…?」

声を上げたのは、それまでじっと浄化の補助に回っていた、ユウリだった。

「ユウリ…?どうしたの?無理しない方が…。」
「ううん、マシロちゃん。ここは、私が頑張るところだから。」

再度、癒しの幻魔カカロンを呼ぶ。本来、ユウリはこのような時にやる気に意地になったりはしない性格だった。それが自分らしくない事など、自分が一番解っている。
ガラじゃないのだ。やる気に満ちた私など。奮起する私など。
だが、それでも。それをやるしかない。いや、やらなければならない。この程度すら「やる」と言えないなら、此処にも私の居場所などない。
やらないのなら…大人しく尻尾を巻いて帰るといい。永遠に変わらない、目も眩むような太陽の下に。だから、戻りたくないから、私はやる。

これは私なりの、決意表明なのだから。
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