最近の一言。
「犀利エル」
前回の続きのようで続きじゃない
ショートストーリー
出てくるキャラクターは毎回違うし
シチュエーションも違う。
楽しんでくれたら幸いですがな。
さ、赤画像の合間がストーリーてす。
![](https://cache.hiroba.dqx.jp/dq_resource/img/picture/fail/no_login_0.png)
「……貴方は後悔してないのですか?」
メイド服を着た銀髪の元メイドが男に問う。
「紅魔館から逃げなければ、なぶり殺されていたのかもしれないのだぞ?」
「お嬢様がそうお望みならば……」
「しっかりしろ!十六夜咲夜!
君はもう人形じゃない。この世界では自由なんだよ!」
「……自由」
「君はもう自由だ。この世界で生きて生き抜く責務がある」
「……責務」
「こっちでしてあげられることはもう……」
男が言うと咲夜が突然抱き着いた。
「……行かないで。私どうしたらいいのか、わからないの」
今まで溜まっていた感情が溢れだした。
彼女にとって久し振りの涙かもしれない。
ずっと胸の中で泣き続けて疲れて眠ったようだ。
もし、彼女が独りでこの世界を生きるのは辛くなるだろう。
本来、幻想郷へ帰るつもりだったが私もこの世界に残ろう。
「……八雲。いるだろう」
「ええ、いるわよ」
妙な隙間から人影が現れる。
「急ですまないが、私はこの世界で彼女と共に過ごす」
「あらそうなの?貴方のことだから冷たくすると思ったけどね」
「なんとでも言え。幻想郷の皆には悪いが……いいか?」
「ええ、良いわよ。他でもない貴方の頼みですもの」
「感謝する」
こうして、私は十六夜咲夜と住むことになった。
彼女には私が必要だ。支えにならないと彼女は壊れてしまうだろう。
……数十年後。
「突然の訪問で悪いわね」
紫はお茶目の顔をして紅魔館の主に話す。
「いきなりすぎるわ。で、貴女が来ると言うことは新しいメイドかしら?」
主であるレミリアは適当そうに言う。
「そうよ。貴女が好みそうなメイドよ。
さあ、入ってきて」
ガチャっと入ってきたのは……。
紺と白のメイド服を着た銀髪の少女であった。
「この子よ」
「始めまして、レミリアお嬢様。
わたくしの名前は咲(サキ)でございます。
八雲様と父様、母様よりお話を伺っております」
丁寧にお辞儀をし自己紹介をする少女。
「……この子が新しいメイド?」
レミリアは紫に睨みながら言う。
「この子よ。かつての従者に似てるわよね」
「……お前はメイドとしての仕事をこなせるか?」
「こなせます。母様からは家事の延長戦と教えられています」
「迷いが無いわね。わかったわ、雇ってあげる」
「良かったわ。それじゃあ、私はこれで失礼するわ。咲ちゃんまた今度、様子を見に行くからね」
「ありがとうございます、八雲様」
「……邪魔者はいなくなったわね。
少し質問するわ。
貴女の母親は【咲夜】って言うのかしら?」
「母様は咲夜です」
「それじゃあ、父親は?」
「父様は……」
「いいわ。質問はこれでおしまい。
次は貴女の家事能力を見るわ」
咲は紅魔館でメイドをすることになった。
半年でメイド長へと登り詰め、そして数年後に紅魔残虐事件を起こすのであった。
紅魔館の住民は全員死に絶え、少女は自殺した。
全ては、両親の敵討ちの一心で……。
![](https://cache.hiroba.dqx.jp/dq_resource/img/picture/fail/no_login_0.png)
少々無理のある締め方だなって思った。
半年で到達できるものなのかな?ってね。
落ちは後気味悪くしたのは
少女は親を慕い、愛して
親の過去の出来事を曲解してるんですよね。
やや依存チックな感じであってるかな?
この後、両親がどう思ったか、幻想郷がどうなったかは
皆様の想像に委ねます……
次のショートストーリーで最後です。
~完~