(私の母が言う良い話)
1980年8月14日午後1時過ぎ、富士山登山路の「砂走り」で大規模な巨岩が多数転がり落ちる事故があった。大勢の登山客が犠牲になったが崩落のど真ん中にいて助かった親子3人(父40位母30代と娘10位)がいた。
TVや新聞で話題になったのだが、父親が上から巨岩が転がり落ちて、つぎつぎと他の客がまきこまれていくのに気づき、とっさに父が妻娘に「縦一列になれ!」と命令し、家族はたて一列になり父親が「右へ3歩」といったら家族はタテならんだまま素早く右へ3歩全員がカニ歩き、父親が「左へ4歩」と指示を出し移動。素早く
まるでマリオゲームの様。3人で掛け声を掛け合ったそうだ。
巨岩が転がり落ちてくるのは15分以上つづき、それを、まるで奇跡の様に父親のリードで巨岩をよけつづけた。
父親は全神経を登山路の上から転がってくる大岩に集中し、家族に指示を出してまるでゲームの様にたて一列で大岩を避け続け、無事、ほぼ無傷で家族は生還。巨岩が転がりゆく中を一糸乱れずたて一列で掛け声かけて交し巨岩をよけ続けるのは、どんな恐怖だろう?(ヘリとかから見てたらこっけいで笑えるかも?) もしこれをだれかが録画しててSNSで上げられたら再現数は世界一になるかも。
「とっさに岩の転落に接触面積を最小にして立ち向かった」と語った父親に称賛の嵐だった。
母の話ではこのユニークな父親と3人家族の生還の話は、1980年8月15日の産経新聞の朝刊の1面に出ていたという。私は家族を守り切ったこの父親はすごいと思う。母は当時大学生でこの記事にすごい感動をうけたそうでこんな親になりたいと思ったそうだ。
父親はテレビで「事業を独立して(自分が社長)で常に頭で瞬時に自由な発想をいつでもできるようにということを心掛けていました」と言っていたということです。人間の能力のすごさを感じる