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悪夢妖精

アヤタチバナ

[アヤタチバナ]

キャラID
: YT861-800
種 族
: 人間
性 別
: 女
職 業
: まもの使い
レベル
: 125

ライブカメラ画像

2D動画 静止画
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アヤタチバナの冒険日誌

2020-09-28 23:45:57.0 2020-09-29 18:18:13.0テーマ:その他

01[BIRD HUNT]-空賊強襲-6

 勇者はいない。英雄もいない。あの夜、箱舟が魔物にハイジャックされた時不思議な力で皆を助けてくれたウェディの方も、誰もいない。誰も助けてなどくれない。恐怖と絶望で乗務員の目から涙が零れ落ちる。迫る大男の目線を逃れ視界を窓にやる。窓ガラスが開かれていて、澄んだ空気はその色彩を鮮やかに彼女の瞳に映す
「なんだ空が好きか?青空の下でスルのは恥ずかしくて興奮しちゃうってかぁ?へへへ」
 私、もうこの綺麗な空の下を走る箱舟に相応しく無くなっちゃうんだ。この雨雲のような大男に覆われ、濁った雨水を垂れ流され、穢されてしまうんだ。彼女が見る空は、蒼天。それが遠くなってゆくように感じはじめた。その時不意に、眼前を黒い影が通り過ぎた。青空から突き出された物々しいグリーブは雷雲のような重々しい色。しかし放たれた蹴りは雷撃のように大男の顔面を捉え、反対側の壁面まで跳ね飛ばした。一連の流れがスローモーに見え、そして眼を奪われる。窓から侵入して彼女を助けた人物の衣服の色。その蒼に。彼女の心の雨雲は雷によって打ち払われ、晴れ渡った

「大丈夫かい?...窓から失礼したけど無賃乗車じゃないよ?念の為」
 襲われていた乗務員を安心させようと切符を見せる。それに彼女は涙を流しながらも笑顔で応えた
「あぁもうアヤチャンとかいうのが扉壊したせいで手こずったぜい。お~い、タチバナや~い」
 後続車側から声。向けばマージン達の姿。はっと今助けた彼女を見れば、衣服が乱され少し男性には見せられない格好になっていた。ボクの上着を彼女に掛けてあげると、少し恥ずかしそうに下を向いてしまった「ありがとうございます。その...素敵なお方...」
「ん?」
「あっタチバナッ」
 ゴツい感触がボクの、そう臀部に貼り付いてきた。乗務員の彼女が悲鳴をあげそうなのを手で抑えているにを見て大体ダレの仕業かは察しがついた
「グフフェ...いい尻じゃねぇかよぅオメェ。暴れ馬の尻を鞭でハタきながらってのも悪くね」
 言い終える前にボクが放った[馬蹴り]に今度こそ男は跳ね飛ばされた。窓ではなく扉に背中から突っ込み、外れたドアをソリがわりに外へ飛び出して行った。そのまま滑走して海まで滑り落ちていってくれ...
「やるじゃないか、タチバナ」
「ボクだって自分の身くらい守れるさ」
フツキが近づいて来る。手にはボクの帽子。目線がボクの顔と帽子とを行き来している。ソレを強引に受け取った
「見つけてくれて有り難う。探してたんだ。ヘンなバカ女に引ったくられてね」
(どうしてそんな事いうのォォォ)
当然彼は納得し切れてない表情だ。目線を逸らすと今度はルクレツィアと目(?)が合う
「でも、アヤチャンさんって悪い方には見えませんでしたけど~」
(さすがアンタチャンお目が高いッどっかのブロッコリ頭とは大違いズラなぁッ)(言ってろ)
アヤが何か言おうとしたと同時に列車が大きく揺れた。急制動によるけたたましい金属音と急激な重心の移動に、冒険者はともかくとして場慣れなどしている筈もない乗客達は各々床に倒れ込んだり座席に頭をぶつけたりした。先程の乗務員の少女も倒れそうになったがボクが受け止めて事なきを得る。何故か彼女の顔が真っ赤になった
「なんで止まった!?まさか、機関室か」
先頭の機関車まであと二両ほどの位置だ。ボク達は考えるよりも先に前進することにした。ここまで来たらば賊も残り少ないだろう。いよいよ持って追い詰められた連中が悪足掻きの為に箱舟を停めたのか。しかし、何のために?不安そうな目を向ける少女に、ボクは仕事を頼んだ
「恐い目に合って早々悪いけど、乗客への避難誘導を頼むよ。後ろの車両の方が安全だ」
「はいっ...あの」
視線を少し下げていた彼女は、決意したように顔を上げ目を合わせた。ボクの手を握り、祈るように目を閉じた。グローブに温もりが伝わる
「どうかご無事で。タチバナ様」

箱舟・機関車両
「おぉーい開けんか賊めがぁ~!!」
真紅に染色された法衣は高僧の証。しかしソレを纏う男は大柄であり、開かずの機関室ドアをバンバン叩くたびに肩口がはち切れそうになり、声無き悲鳴を見る者に訴えようとしている。ついでに、妙な香が鼻に付く
「ぷぅ~っ!!」
その足元で狼の頭が跳ねまわっている。正確には狼頭の被り物をしたプクリポであり、やはりドアの向こうに居るらしい賊に何ごとか抗議している。ついでに、猫っぽい匂いが鼻に付く
「出てこい言われて素直に応じるかい。ムサい大男と小さい野獣の組み合わせなんかで」
三歩後ろに引いた壁際で珍獣達の[ドアミング]を眺めている男が言った。冷たい物言いの割にはサングラス越しの視線は少し愉しそうに吊り上がっている。腕を組み少し気取った態度が鼻に付く
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