さて、やみしばりというモンスター最大の個性がその①でも触れた「冥府のひかり」である。
なんとコレ、スキルライン「冥府の邪法」で取得できる唯一の特技。
しかし、コレ一つのためにこのスキルラインを取得する意味は間違いなくある。
むしろこれを取らなきゃやみしばりを育てる意味などない、と言えるまである。
冥府のひかりは、自分を中心とした範囲に、しゅび力を無視したダメージを与える特技。
威力は主に攻撃力(と攻撃魔力?)に依存しており、バイキルトもしっかり乗る。
基礎威力は1.2倍程度のものなので、素の状態ではお世辞にも強い特技とは言えない。
最大の特徴は、先に触れたとおり、
相手についている悪い効果の数に応じてダメージが変わることである。
注意したいのは、悪い効果の段階ではなく「数」に応じているということ。
例えばヘナトスを二段与えても、一段の時とダメージは変わらない。
ヘナトスとルカニの両方を与えれば、ダメージは上昇する。
この点がやみしばりの運用において重要な知識なので、よく覚えておきたい。
そしてその上昇量たるやかなりのもので、弱体、異常などの悪い効果一種につき
体感でも1倍以上はダメージが上がるように思える。
5つ程度も悪い効果を与えれば、ダメージは4桁にも届き得る始末。
これで魔法と同じく守備力無視なのだから心強い限りである。
威力は自分の能力よりも敵の状態に依存する部分が大きいので、
蘇生後にも強化なしですぐに攻撃に移ってゆけるのは
他のアタッカーにはない長所と言える。
当然ながら、呪文ではないのでマホカンタに弾かれることもない。
ちなみに闇属性なので、是非闇特技ダメージ+のベルトを装備させたいところである。
もっとも、闇耐性を持つ敵には軽減されるということでもあるので要注意。
【追記】
検証したところ、武器の属性(「○○属性攻撃」と表記されたもの)は乗らないが
フォースの属性についてはしっかりと乗る模様。
次にスキルライン「亡者の呪縛」。
こちらは様々な異常、弱体技を覚えるライン。
眠りを付与する「あやしいひかり」、範囲ダメージとマヒ効果の「呪縛」。
これらもスタイル次第では可能性を秘めていそうなスキルだが、ここでは触れない。
こちらでスポットが当たるのは40Pで取得できる「嘆きの霧」。
これは範囲に対しダメージに咥えて
猛毒、幻惑、呪文耐性ダウン、行動間隔遅延(ボミエ)を与えるという
なかなかどうして凄まじい効果を持った特技である。
要は他モンスターのニャルプンテ、ショータイムなどのポジションにあたる技なのだが
ダメージと猛毒、幻惑の使い勝手のよさからモンスターの範囲異常スキルでは
恐らく最強クラスのものなのではなかろうか。
ちなみに猛毒のスリップダメージは30で、何気に本特技固有のものだったりする。
賢明なやみしばり未使用の読者諸氏はお気づきのことだろう。
やみしばりは、嘆きの霧→冥府のひかり のコンボを使用するだけでも、かなり強い。
範囲に強力な弱体、異常をまき散らしてから冥府のひかりでピギャアアアア!
(※冥府のひかり使用時の効果音。某三十代氏へ敬意を込めて)
幻惑でパーティーの安全性を高めつつ高火力を叩き出す様はレンジャーにも似ている。
幻惑+火力が期待できるので、冒険ではピラミッドあたりで輝く性能であると言える。
サポレンでは幻惑に期待しづらいので、なおのことだろう。
もちろん、闘志スキルを取ったアンルシア姫との相性も最高。
彼女がいれば、嘆きの霧を使うまでもなく冥府の光をピギャアアしているだけで
王家の迷宮における最強アタッカーとして君臨できてしまう。
難点はその性質上、異常の通りづらい相手には、見た目どおり手も足も出なくなること。
弱体や異常に強耐性を持つ相手の前には出さないのが無難である。
そして何よりこいつ、燃費が悪い。
基礎MPが高くない割に冥府のひかりも嘆きの霧も消費MPが10となかなか重いため
MP消費しない率の底上げや潤沢なMP回復手段は必須と言える。
ちなみに冥府のひかりは以前は消費MP16だったのだが、いつの間にか減っていた。
以上のように、非常に尖った、癖のある性能を持つのがやみしばり。
今回は簡単な解説に留めたが、次回はよりしっかりとその魅力をお伝えするべく
バトルロードにおけるやみしばりの運用について触れてゆきたい。
……書く気が起きれば。