バスコ・D・がまだ。
先日のことだ。
チームクエで「アトラス4匹」というクエストが舞い込んだ。
とはいえ、弱小チーム。
まだ、自分たちには関係ない話だな・・そう思っていた。
・・が、リーダーのジェラードは違ったようだ。
ジェラ「アトラスコイン買ってきたから、行こうぜw」
ちょ、ちょっと待ってくれ。
俺たちはチームで、強ボス1匹倒したことは無いんだぞ!?
13万もするコインをドブに捨てる気か!?
「なんとかなるべ~」とか言ってるジェラードに、必死に説得し、
とりあえず、強ボス「イッド」で練習することとなった。
結果は・・・なんとか1勝することは出来たものの、5・6回は全滅。
ジェラードも現実が分かったようだ。
ジェラ「どうするよ?このコイン・・」
最初はそんなことを言っていたんだが、どうもすでに火が付いてしまったらしく、
他の友を呼んで、アトラスに挑むことになった。
・・すでに最初の目的、チームクエのことは忘れているようである。
俺たちの誘いに応えてくれたのは、Tさん。
ただし、今別のクエスト中だから、少々待ってくれとのことだった。
俺たちは、ジェラードの家でくつろぐことにした。
ヤツの家は、ジュレットにあり、俺は海を見ながらTさんを待った。
・・・・・遅い。
待てども待てども、Tさんは来ない。
それにしても、風が気持ちいいな・・。
そんなことをぼんやり考えながら、俺は・・・・。
・・・・・・・・・。
気付けば、俺の耳元で話し声が聞こえる。
はっ!
・・俺はいつの間にか寝てしまってたようだ。
どうやら、色々と起こしてくれたようだが、一向に起きてこず、
解散するか~と言っていたところだったらしい。
解散前になんとか起きられて良かった。
ジェラードによると、俺は急に走り出し、物陰にぶつかって、
そのまま起きてこなかったとのこと。
う~ん、全く記憶にない。
気を取り直して、俺たちは赤の巨人こと、アトラスに挑むこととなった。
さすがは3大悪魔の一角である、特殊な攻撃はないものの、
俺の体よりもデカイ腕から放たれる攻撃は、下手をすれば一撃であの世行きである。
しかし、優秀な僧侶が二人もいてくれたお陰で、俺たちはなんとか討伐に成功することが出来た。
安堵する仲間たち。
俺はジェラードに言った。
「緊張のあまり、みやぶるのを忘れてたよw」
その台詞に目の色を変えるジェラード。
「だったら、もう一回やるしかないよな!!」
は?・・お前は何を言ってるんだ?
13万だぞ?そんな気軽に挑むような相手じゃないだろ?
ジェラ「ごちで!!」
あぁ、お前はそういうヤツだよ。
言わなくても分かっていたよ。
しかし、ヤツの言うことももっともである。
やるべき理由はいくつかあった。
①みやぶり
②もう一回やれば、チームクエ達成
③レアアイテム
④寝落ちの償い
⑤日誌のネタ的においしい
・・13万か。
金額としては、かなり痛手ではあるが、ネタとしては悪くない。
コインを手に、俺は仲間にもう一度挑む旨を伝えた。
意外な反応を示したのは、ジェラード以外の二人、TさんとPさんだ。
割り勘でいい、金を出すと言って、きかない。
「さぁ!いくらだったの!?いいなさい!!」
「さぁ!さぁ!!」
と、迫る二人。
・・アトラスより恐いんじゃないか!?
と、思いつつも、美人二人に責められて、ちょっと興奮してしまったことは内緒だ。
2回戦目も、勝利を収めることが出来、無事チームクエとみやぶりに成功した。
(レアアイテムはだめでした・・)
「次こそは割り勘で行くからね!!」
と、再び責められるオレ。
・・やばい、違うものが目覚めてしまったかもしれん。