昨晩あまりの即死祭りにうんざりした爺さまはコロシアムを出ました。
まだまだ爺は死にたくないんじゃ!!
向かった先はグレン町。爺さまはかつてツボをグルグル回して大金を得てそれを老後の蓄えとして約半年過ごしてきたので、このグレン町は半年前まで毎日通っておりました。今は金欲が昔ほどなく、家に帰ると奥様が料理くらい自分で作れというので料理だけこっそりと作ってはその美味に我ながら楽しんでおります。
ぶらぶらしていると昔の癖か、爺さまはバザーに足が向いてしまいます。爺さまは主に武器に力をつける職人として生きておりましたので癖で武器を眺めます。
するとどうでしょう。爺さまは自分の目を疑いました。
青嵐の扇 出品数632
デーモンロッド 出品数1002
キャプテンクロー 出品数944
竜王の爪 出品数663
黄竜道着 出品数1106
なんじゃこりゃ!!
爺さまが半年前ツボぐるぐるしていた時、棍や扇、そして爪も不人気でこの半分も出品数がなかったというにこれはどういうことだ!!?
爺さまは忘れっぽい頭しか持ち合わせていないので記憶の彼方でしたが、さきほど即死祭りを味わったコロシアムでの140スキルの猛威。どうやらこれが原因のようです。
さらに見てみます。それぞれの武器の利率を見てみるとさらにびっくり!!青嵐の扇に至っては未練金で買って成功品を売ると約30万の利益。大成功ならうなぎのぼり。一回失敗しても15万の損失。
これは木工職人が作る数に対して買う側のツボ職人の数が少ないと起こり、利益が増えます。また実際の錬金後の武器を買う人が増えるとさばけるスピードも高まり、値段はどんどん上がります。今はまさにこの状態。
逆に買う側が落ち着き始め、ツボ職人だけがひたすら作り続けると値段は下がります。
爺さまには妄想辟があります。
それはこんなストーリーでした。
①140スキル開放以前、強敵が不足気味のアストルティアでは装備を新調する需要が下がり、市場が停滞していた。爺さまもまさにこのため、ツボをしまいました。黄竜の時だけ復活しましたが。
②ソロコンテンツが増え、他人と比較する機会が減り、50装備着まわしでもよい環境で文句言われなくなった。
③緩和により、かなり金策やレベル上げが楽になり、インフレ状態が加速した。ちなみにこれは金策というコンテンツの価値を高めるため。
④140スキルでぶっ壊れスキルを実装
⑤あまりのぶっ壊れ仕様に職業バランスが崩れ、武闘家需要が一気に高まり、市場が活性化する。今がここ。
⑥コロシアムでの炎上は想定し、逆に武闘家スキルさえあればコロシアムを楽しむことができる緩和環境を作る。カンスト組含め、コンテンツ不足を感じる冒険者にコロシアム緩和からコロシアム参戦を促す。それがバトルグランプリ。
⑦バトルグランプリ中に140スキル実装したのはこのためで、多くの未経験者が「武闘家できれば簡単だよ、コロシアム?」という噂を聞き、コロシアムに参戦する。
⑧コロシアムの楽しみを覚えた冒険者は最新アクセと装備が必須となり、50装備からとうとうピラミッド、コインボス装備が必要になり、さらに市場が安定活性する。
⑨そして、武闘家を弱体化する。コロシアム住人はバランス調整に安堵し、コロシアム新規参入冒険者はコロシアムでの自分の本職を見直し、元のバランスに平均化される。全体的にコロシアム愛好家が増える。
そして、レベル上限開放がやってくる。市場はまた活性化する。
影で働く人々よ、お見事じゃ!
爺さまのツボはどこへいったかのう…